SNSのメリット

  • 廃棄を余儀なくされたキャベツ1万3千個の大逆転
  • 見た目の規格外や価格調整という理由から、食べるにはまったく問題のない農作物が 大量に廃棄されることがあります。2016年10月、広島県北広島町芸北地区にある農家の1万3千個の未収穫キャベツもそのようになるはずでした。キャベツ農家が手塩にかけて育て上げた自慢の農産物であるから、色が悪いとか少しキズがあるとか、それは見た目だけの話でおいしいことにかわりないことはわかっていました。ただ仕入れてもらえなければ、その商品価値はゼロです。農家としてはもうこれ以上、収穫の手間も包装や運送のコストも一切かけられません。知り合いに持ち帰ってもらうにも到底さばき切れない数だったのです。

    そこで!

    「参加費1000円でキャベツ収穫体験、クルマに詰め放題」

    というイベントを企画して、Facebookで告知しました。

    すると・・・なんとびっくり!

    この情報を聞きつけた人たちが現場となった広島県の山間の町に駆けつけたのです!その中には奈良や岡山などの遠方の地域からでも訪れた人や、ひとりで300個も持ち帰り、周りの人にキャベツを配って歩いた人もいます。そのようなひとたちのおかげで、トラクターで押しつぶされる運命だったキャベツは、たったの2週間で完売したそうです。

    なぜ人々はこのようなイベントに参加したのでしょうか?誰ひとりとしてキャベツで得しようと思った人はいなかったでしょう。みんな、キャベツをムダにしたくないという思いでつながり、キャベツの「クルマに詰め放題」というあっと驚く面白さに心動かされ、この企画に賛同したのではないでしょうか。

    いち個人やいちショップの仕入れの失敗など、これまではテレビに取り上げられないと誰にも知られることはなく、そしてマスコミは見向きもしなかった小さな事件でした。  ところが今の時代は違います。ひとりから不特定多数へ、リツィートやシェアなどの方法で、情報を早く広く伝えるSNSがあります。SNSを使う事で、テレビの電波よりも迅速に、より広範囲の多くの人へ、ひとりの「困った」や「助けて」のメッセージが届くのです。

  • SNSの春
  • 〇アラブの春

    アラブ圏の各国で長期独裁政権が築かれており、高い失業率や物価高騰が続く中、国民の間に不満が蓄積されていたという背景により民衆蜂起から始まり、2011年にアラブ諸国に広がった、民主化と自由を求める運動。

    〇チュニジアの民主化革命

    とあるチュニジアの26歳の青年が中部の町の街頭で果物や野菜の販売を始めたのですが、無許可だったため警察官に商品とはかりを没収され、さらに女性警官から暴行を受けたうえ、没収品の返還と引き換えに賄賂を要求されました。彼は抗議したが報われず、この深刻な状況を世間に知らしめるため県庁舎前で、捨て身の思いでガソリンをかぶって焼身自殺しました。

    この様子が動画で撮影され、FacebookやYoutubeにアップロードされたことで世界中に拡散され、人々を震撼させました。

    アラブ諸国の民衆蜂起に繋がったとする見方もあり、SNSの影響力を確実に感じさせられるような出来事となりました。

  • SNSの影響
  • アラブ地域での抗議の呼びかけの多くは、主としてFacebookによりなされており、 調べによると「Facebookが人々が抗議行動を組織した唯一の要因ではないが、それらの呼びかけの主たるプラットフォームとして、運動を動員した要因であることは否定できない。」とし、「Facebookの浸透度が低い国においても、活動の中核にいる人々が他のプラットフォームや伝統的な現実世界の強固なネットワークを通じてより広いネットワークを動員する有益なツールであった。」としています。

    これによって翌月の政府崩壊に繋がったという見方をする場合があり、実際に「いつ・どこでデモ運動が行われるか」ということまで報道していたため、多くの国民が団結し、デモを起こすことができました。

    〇データより

    エジプト・チュニジア両国のFacebook利用者に対して行った市民運動期間中のFacebook利用調査によると、「アラブの春」の期間中にFacebookを使用した主な理由は「運動の背景に関する認知度を高めること」が両国で最も高く、運動や関連情報に関する情報発信や、運動に係る計画や活動家間の管理を含めると、8割を超える利用者が市民運動関係の情報行動をFacebookにおいて行っていたことになります。また、「市民運動期間中に、どこから事件に関する情報を得ていたか。」との質問に対しては、ソーシャルメディアとの回答が両国とも最も高いです。