レム睡眠とノンレム睡眠

私たちの睡眠は、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類の睡眠で成り立っています。これらは、脳や体の状態が異なり、90~120分の周期で切り替わります。

レム睡眠( - Rapid Eye Movement Sleep)

レム睡眠とはいわゆる「浅い睡眠」で、体は休息状態ですが、脳は活発に活動しており、ノンレム睡眠に比べて外部からの刺激に敏感で、起こされやすいといえます。この睡眠中には、まぶたの下で眼球が素早く動く、Rapid Eye Movement(高速眼球運動)が見られ、レム睡眠という名前の由来にもなっています。また、脈拍、呼吸、血圧など自律神経機能が不安定で、大きく変動をします。脳が活発な活動をしているレム睡眠中には、具体的で実体験に近い夢を見ることが分かっています。このとき、脳の運動野の手足を司る神経細胞が、見ている夢に関連して、覚醒時のように活性化しています。つまり、脳の中では「体を使って、さも現実かのように夢の世界を体験している」ので、リアルな夢をみるということです。また、レム睡眠中にはエピソード記憶が脳で整理されているという提唱を複数の学者がしています。

ノンレム睡眠( - Non-Rapid Eye Movement Sleep)

ノンレム睡眠はいわゆる「深い睡眠」で、脳も体も休息状態にあります。入眠して最初に訪れるのはこのノンレム睡眠です。外部からの刺激にはレム睡眠に比べて鈍感で、少しの刺激では起きづらいといえます。眼球運動は入眠期にゆっくりとした運動が見られます。自律神経は副交感神経優位で、心臓の働きや呼吸が緩やかになります。脳が休息状態にあるノンレム睡眠中には、抽象的で辻褄が合わない夢を見ることが分かっています。また、ノンレム睡眠中には、体組織の修復や、成長ホルモンの分泌、免疫機能の増強などの役割もあります。入眠後のノンレム睡眠では、いやな記憶を消去し、入眠初期や明け方の比較的浅いノンレム睡眠では、体で覚える記憶が固定されるという提唱を複数の学者がしています。


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