未来インバウンド

中部地方の取り組み

中部地方は東京を中心とした首都圏、大阪を中心とした関西圏に並ぶ国内第三の経済圏です。中部地方は、名古屋などの大都市があるほか、自然にも恵まれています。登山をする外国人観光客は増えており、その背景にはトレッキングのコストの安さや日本の自然の美しさがあります。また、リゾート地ではスキーなどのスポーツを通し、「雪」に触れることが出来るという日本ならではの強みを生かして外国人観光客を集客しています。他にも、中部地方には白川郷などの世界遺産も多くあり、日本の歴史と自然の調和を垣間見れることも外国人観光客が訪れる魅力の一つになっています。それでは、中部各県での主な取り組みを見ていきましょう。

名古屋城(愛知にてチームメンバーが撮影)

愛知県には中部国際空港があり、中心となる名古屋市は中部で唯一、「新幹線のぞみ」が停車する都市です。主な観光資源として、名古屋城、犬山城、熱田神宮などの歴史関連や名古屋港を中心とした娯楽施設があげられます。 取り組みとしては、主にアジアに向けて多言語で観光サイトを通じて情報発信を行っています。またラグビーワールドカップ2019の開催に合わせて、欧米豪を対象にしたプロモーションを実施しています。
岐阜県には世界遺産白川郷や飛騨高山の古い街並みなど山岳地ならではの観光資源があります。インバウンドでの取り組みでは、ベトナムを中心に東南アジアの旅行業者等へのセールス活動を行っています。また、東京オリンピック・パラリンピックの開催に合わせて東京都との連携を行っているほか、富山県、長野県などの山岳協会と共同で観光情報の発信を行っています。

静岡県には世界遺産である富士山があり、国際的にも広く知られています。また伊豆や熱海は昔から温泉が数多くあり、観光資源も豊富です。静岡県は東西に幅広い地形であり、観光資源は主に東側に多くあります。そのため観光客は首都圏観光と合わせて訪問することが容易であり、その点では他の中部各県より有利な県です。取り組みは静岡市の商工会議所や市街地の商店街が中心となり街の賑わいや元気を広く情報発信することで活性化を図っています。また、台湾へのプロモーション実施や案内所の設置、外国人旅行者へのWi-Fiルーターの無料貸し出し、英・中・韓・タイなど多言語の観光ウェブサイトの展開を行っています。

富士山(「写真ACより」引用)

長野県には軽井沢や白馬など四季を通じたリゾート観光資源が豊富にあります。また長野新幹線もあり首都圏からの訪問も容易です。取り組みでは官民挙げての外国人旅行者の受入環境を整備したり、体験型観光の開発や国別戦略による効果的なプロモーションを行っております。

インタビュー


ペンションの方に聞きました(長野県茅野市にて)

Q.どの国の人がよく訪れますか?
A.外国の方はほとんど来ませんが、そもそもオーナーが外国語を話すことが出来ないため、対応が難しいです。
Q.過去に外国人が訪れた時はどのように対応したのですか?
A.昨年は外国人が3組訪れました。しかし、必ず誰か一人は日本語が使える方がいました。

東山SKYPARK スキー場(長野県茅野市にて)

Q.外国の方はどの位訪れますか?
A.スキーシーズン内である冬(12月-3月)は全体の10%である1万2000人ほど、スキーシーズン外である夏(4月-11月)は全体の3%である51000人ほどが外国の方です。
Q.外国の方が訪れている目的はどのようなものですか?
A.スキーシーズン内は当然スキー。シーズン外は山に自生するニッコウキスゲ、マツムシソウなどの花を見ることを目的とされている方が多いです。
Q.どのような対策をされていますか?
A.外国と方との会話には観光庁の無料アプリ「ボイストラ」を使用しています。

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出典元:日本政府観光局(JNTO)

名古屋城内の観光案内所(愛知県名古屋市にて)

Q.どの国の方がよく訪れますか? A.外国の方は年間で全体の2割弱、約40万人ほど訪れています。中でも中国、ベトナム、台湾などのアジアの人が多いです。最近はラグビーWCの開催によりニュージーランドの方が多く訪れています。
Q.毎日どのくらいの外国の方が訪れますか?
A.平日は約3500人、休日は約2万人の外国の方が訪れます。

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出典元:日本政府観光局(JNTO)