身近な食品ロス問題

はじめに

皆さんは日本の「食品ロス」の量がどれだけあるか知っていますか?
食品ロスが発生するのは企業だけだと思っていたら大間違いです!
皆さんが家庭で料理をするにあたって出てくるそのゴミが食品ロスの原因になっているかもしれません!

次のページからの食品ロスをなくすために私たちができる対策を述べる前に、ここではまず
食品ロスについて詳しく説明していきたいと思います。



日本の食品ロス問題

さて、日本の食品ロスの量はどのくらいあるでしょうか?
農林水産省によると平成28年度の食品ロスの量は約643万トン、そのうち企業系食品ロスは約352万トン、家庭系食品ロスは291万トン。
実はこの量、国民1人当たりお茶碗1杯分の食べ物が毎日捨てられていることと同じなのです!
つまり、国民全体の1日のコメの消費量とほぼ同じ!量の多さに驚きますね…。
では次に、食品ロスの原因とは何か、企業系食品ロスと家庭系食品ロスに分けてみていきましょう。


事業系食品ロスの内訳は上の図にも書いてある通り、食べ残し売れ残り、輸送途中に傷んでしまったものなどです。
家庭系食品ロスの内訳は過剰除去(皮を厚く剥きすぎる)、食べ残し(作りすぎで食べ残された料理など)、
直接廃棄(冷蔵庫に入れたままで賞味期限・消費期限切れなど)があります。
※表は、消費者庁「食品ロス削減関係参考資料」をもとにまとめました。


家庭内での食品廃棄量の多い食材

皆さんの家庭内で最近捨ててしまった食品は何ですか?各家庭によって違うと思いますが、ハウス食品グループ本社が10歳代~100歳代までの6,990人にアンケートを行いました。

【家庭内で捨ててしまった食品ランキング】
2020年 1位 きゅうり 2位 レタス 3位 キャベツ 4位 パン 5位 もやし 
2019年 1位 きゅうり 2位 豆腐 3位 キャベツ 4位 レタス 5位 納豆 

この結果を見てみると、基本的に野菜が多く捨てられているということがわかります。意外に思った方もいらっしゃるでしょうか?
野菜料理は必ずと言ってもよいほど日々の献立に出てきますし、不要な部分を捨てるだけでなく、普段の買い物のストック量も多いため、無駄に捨てる量が多くなってしまうのでしょうか。

新型コロナウイルスによる食品ロスへの影響

今年(2020年)は新型コロナウイルスの影響で様々な行事が急遽中止となり提供するはずだった食品が捨てられてしまいました。更にはスーパーの従業員感染によって陳列の食品をすべて廃棄したところもあったそうです。新型コロナウイルスは食品ロスにまで関係しているなんて…。恐るべき新型コロナですね…。
因みに緊急事態宣言などによる外出自粛の影響により家庭外で捨てられてしまったものをここで具体的に上げてみました。
⇒学校給食・ホテル、飲食店の来店客数減少により提供出来なかった鮮度が落ちた食べ物・傷んだ食べ物・観光地の食品系土産・結婚式の引き出物の高級お菓子・従業員感染によって捨てられた食べ物 等々
廃棄量で言えば「企業系食品ロス」のほうがコロナ禍の影響を大きく受けているということですが、外出自粛を余儀なくされ、例年よりも家庭内での食事が増えていることから同時に「家庭系食品ロス」も増えているのだと思います。 また、ここからは私の体験談になるのですが、とあるスーパーに行った時のことです。休校などにより給食が無くなったことから牛乳が余ってしまいロスをなくすために「牛乳をもう1本買ってください!」という張り紙を出していたのですが、学校が再開してからは逆に牛乳が不足してしまい棚が空になっていた時期もありました。