ボルタ電池
世界で最初に発明された電池がこの「ボルタ電池」です。
1791年、
イタリアの医師ガルバーニは解剖したカエルの足の筋肉に静電気を通じると筋肉がピクピクとけいれんすることを発見しました。
やがて、電気を通じない場合にも収縮する場合があることを発見します。
1800年、
イタリアのボルタは、電気が筋肉や神経からではなく、実験に用いた2種類の金属が接触することで生ずると考えました。
その考えを元に発明したのがボルタ電池です。
負極: Zn → Zn2+ + 2e-
正極: 2H+ + 2e- → H2
では、実際にどのようなものか見てみましょう。
【動画:ボルタ電池】(音声ナレーション付き)
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ただ、ボルタ電池は電流が流れてからしばらくすると※1「分極」という現象が起こるので、実用的ではありませんでした。
(ただし、※2過酸化水素水などの※3「減極剤」を加えると再び、電流が流れ始めます。)
【動画:過酸化水素で復活!ボルタ電池】(音声ナレーション付き)
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※1・・・正極で発生した水素が銅板の表面に薄い膜状に付着し、電流が流れなくなる現象。
※2・・・H2O2で表される化合物。
※3・・・分極を防ぐために使われるもののこと。上のボルタ電池においては、分極の原因である水素に
過酸化水素水の酸素イオンを反応させて水に変えることで分極を改善しています。