御嶽山
御嶽山とは


御岳山
 戦後最多の火山噴火による死者数を記録した、長野県と岐阜県の県境に位置する御嶽山は火山ランクB、というのはそこまで大規模な活動はしないですが、活動はしているというレベルの山です。標高は3,067mと比較的高い成層火山(日本の火山では意外にも富士山に次ぐ2番目)です。東日本火山帯の西端の火山で、いくつかの外輪山を持っています。外輪山の内側にはカルデラもあります。5つもの火口湖を持ち、一ノ池から五ノ池までの名前がついています。二ノ池と三ノ池には常に水があり、二ノ池は日本で最も高いところにある湖沼であり、水位の日変化が40㎝と他の池に比べて大きいという特徴があります。
古生層と中生代の濃飛流紋岩類と言う地層を基盤とし、基盤からの高さが1400~1900mにカンラン石、輝石、安山岩などで構成されています。
 「御嶽山は滝の山である」と言われるほど御嶽山を源流とする河川には滝が多いです。その理由としては、地形が急峻で高低差が大きいこと、独立峰で山体が大きいこと、降水量が多いこと、豊かな森林をはぐくんでいることなどが挙げられています。
御嶽山・噴火する

 御嶽山は2014年9月27日に噴火しました。それまでは警戒ランク1で、観光客が自由に登ることができていましたが、その日を境に、警戒ランク3に引き上げられました。また、その日の噴火では、火砕流も発生し、多くの死者・行方不明者を出しました。かつては死火山や休火山だと思われていたのですが、1979年の噴火(水蒸気爆発)によって活火山と認められました。
 御嶽山は林業の盛んな地域なため、国立公園に指定されてはいませんが、下流にある中京地域の水がめとなっています。
御嶽山の植生

 御嶽山にはアオノツガザクラ、イワウメ、ウラジロナナカマド、オオヒョウタンボク、ガンコウラン、キバナシャクナゲ、クロマメノキ、コケモモ、コメバツガザクラ、タカネナナカマド、チングルマ、ハイマツ、ミネズオウ、ミヤマハンノキなどの樹木やイワギキョウ、イワツメクサ、オンタデ、クモマグサ、クロユリ、コマクサ、シラタマノキ、チシマギキョウ、トウヤクリンドウ、ハクサンイチゲ、ミヤマアキノキリンソウ、ミヤマキンバイ、ミヤマダイコンソウ、モミジカラマツなど、多くの高山植物が自生しています。
キラウエア
キラウエアとは

 キラウエア(Kilauea)火山はハワイ島(Big Island)にある楯状火山でその高さは1247mに及びます。キラウエア火山は1983年から噴火を続けている活火山で、世界遺産にも登録されています。ここは活発な火山活動を近くから観察できるほとんど唯一の場所です。
ハレマウマウ(Halemaumau)火口


ハレマウマウ火口
 キラウエア火山の山頂にはカルデラがあり、ハレマウマウクレーターと呼ばれるものがあります。ハレマウマウクレーターはもともと噴火口で直径は900m以上あります。ハレマウマウでは今でも硫化水素を噴出しており、黙々と白煙を空へ上げています。日が暮れると火口付近の煙が赤く染まり、なんとも圧巻な景色が目の前に繰り広げられます。地球の壮大さを心から感じられる景色です。
キラウエア・イキ(Kilauea Iki)火口


キラウエア・イキ火口
 キラウエア・イキはキラウエア山頂カルデラのすぐ東の隣にある火口です。”イキ”というのはハワイ語で”小さい”という意味ですが、このクレーターの深さは122m、直径は1kmにも及びます。以前は440mと現在の2倍近い深さがありましたが、1959年の噴火によって今の深さになりました。1959年の噴火ではベントと呼ばれるマグマが出てくるところから583mの高さまでマグマが吹き上げられ、その溶岩は固結するまで約20年かかりました。その上、内部はまだ高温だと言われています。
 マグマが空高く吹き上げられ、落ちてくる際に滴となって固まります。それはペレの涙と言われています。ペレとはハワイに伝わる神様の事で、キラウエアのハレマウマウに住んでいると言われています。
キラウエア・噴火する

 キラウエア火山は常に噴火を続けていますが、最近話題になっているのが溶岩流の民家到達です。民家に到達した溶岩流は2014年6月に生じた割れ目から流れ出たもので、11月2日時点で麓のパホア村に侵入したそうです。ハワイでは非常事態宣言が出され、緊迫した状況が続いています。
 御嶽山とキラウエアの噴火や特徴は同じ”火山”でも、全く異なるのですね。噴火は、ここに載っているものだけではなく、もっと多様です。火山の噴火はいつ起きるのかわかりません。『予測・対策』のページで、いつ起きるかわからない噴火に備えておきましょう。