火山の種類
 火山はその構造、形態、形成過程などによってさまざまなタイプに分けられます。
成層火山


富士山
  爆発的な噴火でできた火山灰や火山礫と、穏やかな噴火でできた溶岩流とが積み重なってできた火山です。 日本では、プレートの沈み込みによるこのタイプの火山がほとんどです。 円錐形(いわゆる山の形)だけでなく、山頂部にカルデラがあったり、山頂部が無かったりしても成層火山の分類になります。 また、日本では富士山に似た成層火山を○○富士と呼ぶことが多くあります。

 例)富士山、磐梯山、霧島山
盾状火山


マウナロア山
 二酸化ケイ素が少なく、 粘り気が弱い玄武岩質の溶岩が火口から流れてできた火山。 溶岩が薄く広がって固まるのが西洋の円形の盾を伏せたときの見た目に似ていることから、 名付けられました。

 例)マウナロア山、マウナケア山、三宅山
単成火山

 一回だけの噴火活動で数キロの小さな山や火口を形成し、 その後二度と噴火していない火山です。 日本では中国地方の日本海側に多く見られます。 マントル物質が地下の深いところから湧き上がったものと考えられています。

 例)ダイヤモンドヘッド、男鹿半島、伊豆半島
火山における地形
カルデラ


カルデラ
 火山の大爆発やその後の浸食などによって、火山体の中央域にできた陥没地形です。
 マグマが一気に地下から地表に出た結果、マグマの占めていた体積のぶんだけ地面が陥没して、大きな穴が空くというしくみです。 円形をした窪みで、直径は小さいもので2km、大きいもので20km以上にも達することがあります。
溶岩円頂丘(溶岩ドーム)

溶岩円頂丘
 傾斜が急な側面をもつ丘状の火山で、粘性の強いマグマが火口から出てきても流れずに火口近くに盛り上がったものです。 プリニー式噴火が終わった後、ガスの抜けたマグマが固まってできることが多いです。
「火山」と「山」の違い

 「火山」と「普通の山」の違い、それは「でき方」です。
 火山ではない山、いわゆる普通の山は、断層や褶曲(しゅうきょく)によって盛り上がってできます。 一方「火山」は、 地下にあったマグマが火口から噴出し、それが火口の周りにたまってできます。
 火山には様々な種類があるのですね。火山と火山でない山の違いも理解できました!ここで学んだ知識を、上の『クイズ』のページで確認してみましょう。