定規の用途は主に二つあります。 綺麗でまっすぐな直線を引くため、そしてもう一つが長さを測るためです。 右利きの人は気づいていないかもしれませんが、実は定規で長さを測る時に左利きの人は苦労をしているのです。右利きの場合、定規を左手で抑え、左から右に向かって引くように線を描きます。しかし左利きの場合、右手で定規を抑えて押すようにして線を描きます。線を引く途中で右手が邪魔になったり、描きやすいように線を引くと目盛りがふってある方向と逆の方向に線を引くことになり、何センチ線を引いたかが分からなくなったりと、不便な点が多いのです。 UDの定規は、目盛りが定規の両側についていて、かつゼロの目盛りの位置が両側とも左側に振られています。または、写真のような2方向から目盛りがふられている定規もUDといえます。つまり、片方の目盛りの振りがもう片方と逆の方向に振られていることになり、左利きの人は通常とは逆向きに目盛りが振られている側を使って線を簡単に、スムーズに引くことができるのです。
とても小さく単純な文房具である定規ですが、だからこそ僅かな工夫で利便性を大きく向上させることができるのだとわかりました。自分が普段生活するうえでは気がつかない、他人にとっての利便さ、不便さに意識をむけることでよりUDを理解できるようになるのではないかとも思いました。