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活動記

~私たちの見学記や活動の記録を掲載しています~

岡誠先生にお話を伺いました

 このサイトを作る上で、岡誠先生にお話を伺いました。岡先生は東京都市大学で人間工学について研究中であり、私たちの学校では情報科の授業も受け持っていただいています。そのつながりでお話を聞かせていただく時間を作っていただき、ユニバーサルデザインのあり方やこのサイトの改善点などについて色々とご意見をいただきました。

お話を頂いている風景

 最初にお話を伺ったのは、まだサイトの文章を書き始める前でした。お話の前にUDについてそれぞれのメンバーで知識を深め、その中で疑問に思った点をまとめて質問させていただきました。UDとバリアフリーの境界、完全なUDはあるのかなどについて見解をいただき、私たちのUDへの考察への貴重な材料になったと思います。

 加えてUDに関連して、岡先生が大学で研究なさっている人間工学についてスライドを見ながら説明していただきました。最近は技術の発展に多くの人々がおいて行かれているといいます。過度に高い技術ばかりを追い求め、本来求めるべき物の使いやすさを忘れがちです。そこで出てくる学問が人間工学です。人間工学とは人間が可能な限り自然な動きで物を扱えるように設計とデザインを行う学問のことです。ちょっとした設計の違いで効率性や安全性を高めることを研究しています。UDもその研究の内に含まれていると考えることもできます。その中で、研究室の生徒さんが研究していたというインターフェースについても動画を見せていただきました。学生の人がデザインしたインターフェースでありながらどんな人でも使いやすそうで、ぜひ使ってみたいなと思いました。また、このお話も私たちの考察に非常に役立ちそうだなと感じました。

 二回目にお話を伺ったときには、ある程度完成したこのサイトを見ながら改善点を教えていただきました。このときのお話で印象に残ったのが、UDはたくさんの選択肢を作るということではないというお話です。もともとUDとは一つのデザインでたくさんの人が使えることを目指すものであり、その中でたくさんの使い方を与えるのはUDに含まれます。しかし、それぞれの人のための専用のデザインをたくさん作り、どのデザインを選んでも良いという選択肢を用意するのはUDの本質や原則に反しています。このように、UDとはいったい何なのかを少し離れて見てみることも必要だというのです。またUD図鑑の内容を見ていただいている時には、ユニバーサルな商品と便利グッズの違いについてご指摘をいただきました。たとえば項目の一つであるカバーのついた画鋲では、訂正前は「カバーがついたことで、掲示板から抜き差しする際にも安全に簡単に行うことができるようになっています。」と説明を書いていました。しかし岡先生の話では、これでは安心安全を売りにしている便利グッズの説明になってしまうとのことでした。安心であることももちろん必要ですが、それよりも多くの人が使えるということのほうがUDの核心です。この画鋲について伝えるべきことは、カバーがついたことで持ちやすくなって力の弱い子供や高齢者でも簡単に扱うことができるようになったということです。この訂正を通して、物事の伝えるべき中心は何なのかを考えながらサイトを作る必要があるなと感じました。

 このサイトの制作にあたって、UDに関する様々な質問に答えていただくだけでなく何度もサイトへの意見をいただいた岡誠先生にこの場を借りて感謝を申し上げます。ありがとうございました。

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このサイトは第19回全国中学高校Webコンテストに参加しています。
このサイトは制作者の可能な限りユニバーサルデザイン(UD)に配慮しています。