実際に使われたデジタル録音技術の例
[APOLLO13] '95 (日本公開時)
この作品では「アメリカ合衆国フロリダ州ケープケネディー」にある NASA (Kennedy Spece Center) の最新のスペースシャトル(ディスカヴァリー / STS63)打ち上げ台でのサラウンド・レコーディングを、モンタージュ式にミキシングした。 打ち上げ時の音声収録は一番近いところではなんと発射台から約137メートルという耳もつんざけそうなところで、遠いところでは約3.5キロメートルの所から、全部で5本のマイクロフォンをセットし行った。 遠いところにセットされたペアーのマイクロフォンは、低周波域をカヴァーしていて、一方の過去の録音ではほとんど跡形もなく溶けてしまったというほどの至近距離におかれたマイクロフォンは、ロケットエンジン噴射の際の猛烈な高周波域の音を拾っている。 ロケットエンジンの発射音を忠実に再生できる装置は今日では存在しないので、更なる進歩を期待する。
[インデペンデンスデイ] '96 (日本公開時)
この作品では、宇宙人の猛攻を迎え撃つためにF−16ジェット戦闘機・飛行中隊が飛び立つという場面での戦闘機の音に実際の戦闘機を使った。このレコーディングは、オハイオ州米国州兵空軍 第178航空団の第162飛行中隊の協力により実現した。F-16のアフターバーナーからでる爆風は猛烈で、聞く者を圧倒させるモノがある。
[ジュマンジ] ’95 (日本公開時)
この映画でのワンシーンで、いえの書斎の壁が崩れたかと思うと中からいきなり猛獣たちが飛び出てきて人々を追いかけ回すという物がある。そこには、シカ サル イノシシ シマウマ サイ ラクダ ゾウ 等々がいるのだが、これらがいえを破壊して突き進む音は圧巻でまるで耳元ですべてが起こっているような感じにさえなる。ここまでデジタル録音の技術は進歩したのだ。