これからの対策

 

 このホームページでは、科学物質に汚染された海に生きる生物を紹介してきた。昔の人々は海の処理能力が無限だと考えていた。その考えから人間は、海へ科学物質を大量投棄し始めた。人間は自分達が生活するために作った科学物質が海を汚染するなどとは考えもしなかっただろう。汚染によって、人間社会が危機を迎えている・大量の死者や病気が流行るということはまだない。しかし、少しずつ確実に人間が危機に陥っているのは確かだと思う。

 有機塩素系化合物の利用の問題点は、自然界において殆ど分解されず残留性が高く、生物濃結性も高いことである。このホームページで取り上げたDDT・PCBは主として大気を経由して外洋へ移行し、表層海水中へ溶解する。一部は食物遵鎖を通して魚介類に生物濃縞され、また他は接触を通して魚介類に濃緒される。更に食物遵鎖によりほ乳動物・烏類に濃結されていく。現在、海洋ほ乳動物の脂肪中の濃度は、影響が現れてもおかしくない程度の濃度に達しているとの報告もある。

 先進諸国におけるDDT・HCH・PCBの製造や使用は禁止された。しかし、いまだに前者2者は一部の開発途上国で製造され、使用されている。PCBについては、製造中止されたとはいえ先進諸国では多量に密閉されたかたちでいまでも使用されている。農薬と異なり、自然界に散布されていないにもかかわらず、地球規模の海洋汚染が進行している。今後も海洋ほ乳類のモニタリングを行い、蓄積傾向を注意深く見守る必要がある。

 

身近なところから

 汚染の問題は、法律を作るだけでは解決しない。他の問題と違って、科学物質の汚染は目では直接見えないからだ。監視する側と排出側が検査を行わなければ、本当に基準が守られているかどうか分からない。特に難しい点は、科学物質がどのような害をもたらすのかという点である。PCBは、環境に害があることを考えずに、大量に作られ使用された。そして環境中でPCBが検出され、事件が起きてはじめてPCBが害をもたらしていたことに気付いた。今現在、人間は少なくとも日常的に数万種類の科学物質を使用している。その中には、今だ知られていない有害科学物質がないとも限らない。そんな中であらゆる動物に蓄積の進んでいる科学物質が私達人間にどんな影響を与えるのかという問題が出てきている。全ての科学物質が解明されるのを待っていては、手遅れになるかもしれない状況で僕達は今何をすべきなのだろうか。

 一番の解決策は、危険な物質を作らず、使用しないことだ。しかし、何が危険なのかを知ることも、使用しないことも両方難しい。現代では、危険と分かっていても使用しなければ生活ができないものさえある。そんな中で突然、全ての科学物質を使わないようにすることは不可能に近い。だが、こんなことをする前に今、家庭で使われている洗剤の量を減らすといった少しの努力を積み重ねていくことが大切だ。小さなことでも、地球規模で考えれば大きな力になる。企業が何か言う前にまず、ゴミのポイ捨てをやめるなど、身の回りからできることが重要だ。

 

今回このホームページ製作にあたって・ ・ ・

 今回このホームページを作っていくにつれていろいろ考えさせられたことがたくさんあった。今回のテーマ「海洋生物の現状と対策」については、まったく0(ゼロ)からはじめたことだったので新鮮な感じがあった。

 最初は、海を調べていくといった漠然としたイメージしかなく、何も考えずにずいぶん適当なことを考えていたように思える。このホームページをつくるにあたって多くの本を読み、知識を多く取り入れて、何も知らない自分がどんなに平和で何も考えずに生活していたのだろうと思い知らされた。何も知らず、普通に使っていた洗剤に含まれている科学物質がどのような問題を引き起こしているのか、と愕然としたこともあった。

 僕は今回いろいろと調べる上で、北海で起きたアザラシの大量死についてずいぶんと調べた。今までそんなに興味のない本を何冊も読み、その事件がどんなに悲惨なものだったかを知った。そしてそれが僕達人間の手によって引き起こされたということにも驚かされた。

 このホームページを通していろいろな人が少しでも環境に関して何か思ってくれたらいいと思ったけどそれにしては難しいことを書いてしまったと思う。もっと簡単に理解していくようにこれからも修正していきたいと思っている。                   (長谷川 卓哉)

 

 "海"という言葉は大好きだった。生まれてから、2回しか行ったことがないためか、私にはとてもキレイなイメージしか思いつかない。キレイな海で、たくさんの魚達が泳ぐ姿。イルカやクジラが優雅に泳いでいる姿。ペンギンやアザラシが、氷の上に寝そべっている可愛らしい姿…。
 しかし、実際に調べていくと私のイメージは理想の世界の話であって現実に見たものは生物が汚染に苦しんでいる姿だった。私は、驚いた。私の知らない現実がたくさんあった。一人でも多くの人に、この小さなホームページを見てもらいたい。そして、海について考えてほしい。私達は、どうしたらいいのか、何ができるのか…。そう思って、自分なりに頑張った。
チームでホームページを作ることは、私にとって初めてのことでした。自分以外の人の意見がとてもいい刺激になり、自分がまた一歩成長したように思えた。(伊東 千彰)

参考文献

 このホームページにあたり、以下の文献・写真を参考に、または一部引用させていただきました。この場を借りて、御礼を申し上げます。

海洋 地球環境保護アトラス (同朋舎出版)

「NHK 地球汚染(2)」−海はひそやかに警告する− (日本放送出版協会)

海の環境学 著者 川崎 健

海の働きと海洋汚染 著者 原島 省・功刀 正行

海から見た地球環境 著者 須藤 英雄

わたしたちの地球を守ろう4 「地球の海を救おう」 −海洋汚染はどうすればふせげるか−

                                      (偕成社)

奪われし未来 著者 シーア・コルボーン他 訳 長尾 力 (翔泳社)

環境ホルモン汚染 人類は静かに滅亡へと向かう 著者 中原 英臣・二木 昇平 (かんき出版)

地球環境報告  (岩波出版)

海と乱開発  (岩波出版)

写真協力  横浜・八景島シーパラダイス

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