正と負の数
小学校までは「1-3」のような計算はできないことになっていたが、
数学の世界では0より小さい数、負の数というものを使って答えを出すことができる。
ちなみに上の式の答えは-2である。
ここではこういった負の数を使った計算の仕方を学ぶ。
ちなみに負の数には−の符号をつけるが正の数は+の符号をつけてもつけなくてもよい。
ただ、なれないうちは正の数にはプラスの符号をつけて計算した方がいい。
もちろんなれたなら、つけなくてもよい。
<絶対値>
とある数のプラスマイナスの符号をとったものが絶対値という。
とにかく正負に関わらずとにかくプラスにしてしまうのである。
絶対値の記号は||を使う。絶対値をとったものは必ず0以上になる。
<例>
|0|=0
|-5|=5
|3|=3
<加法・減法>
まず加法のやり方を考える。
[T] 同符号のとき・・・・・・絶対値の和を取りその符号をつける。
(+3)+(+5)=+(3+5)=+8
(-4)+(-5)=-(4+5)=-9
[U]異符号のとき・・・・・・絶対値の大きさの多きい方から小さい方を引き絶対値の大きい方の符号をつける。
(-1)+(+3)=+(3-1)=+2
(-8)+(+5)=-(8-5)=-3
さて減法についてだがこれは引く数の符号をかえて足せばよい。
(-1)-(+3)=(-1)+(-3)=-4
(+3)-(-5)=+8
実際の計算の過程を言葉で表わすとこの様になるわけであるが、問題をはやく解くには、
このような理屈を知っているだけでなく、なるべく多くの問題に触れ、なれることが一番である。
☆加法の交換法則・結合法則
交換法則・・・・・・a+b=b+a
結合法則・・・・・・(a+b)+c=a+(b+c)
ようは足し算・引き算は自由な順番でやってよいというわけである。
(引き算も足し算に直せるから)
<乗法>
まず掛け合わせる数の絶対値を掛け合わせ、
掛け合わせる数のうちマイナスの数が奇数だったらマイナス、
偶数だったらプラスの符号をつける。
(+4)×(+5)=+20
(掛け合わせる数のうちマイナスの数はない、すなわち0こ。0は偶数なのでつける符号はプラス)
(-3)×(+6)=-18
(掛け合わせる数のうちマイナスの数は-3の一個、つまり奇数個なのでつける符号はマイナス)
(-3)×(+5)×(-2)×(-8)
=-(3×5×2×8)
=-240(掛け合わせる数のうちマイナスの数は-3,-2,-8の三つ、つまり奇数個なのでつける符号はマイナス)
<除法>
乗法と同じで、まず絶対値だけで計算する。
そして割る数割られる数、さらに乗法も混じっているときはかける数、
それらの数全ての内マイナスの数の個数が奇数だったらマイナス、
偶数だったらプラスの符号をつける。
(+24)÷(-2)÷(-3)=+(24÷2÷3)=+4
(マイナスの数は-2、-3のふたつ、つまり偶数個なのでつける符号はプラス)
(+8)÷(-3)×(-6)÷(-4)=-(8÷3×6÷4)=-4
(マイナスの数は-3、-6、-4の三つ、つまり奇数個なのでつける符号はマイナス)
☆乗法の交換法則・結合法則
a×b=b×a
(a×b)×c=a×(b×c)
また÷aという作業は×1/aという作業(逆数をかける)と同じであるから、
要するに掛け算割り算は好きな順番でやってよいということである。
<累乗>
累乗というのはとある数を何回かかけ合わせることである。
anというようにあらわし、aをn回掛け合わせることを意味する。
anについて考えるとき
[T]aの符号がプラスのとき・・・・・・そのまま絶対値をn回掛け合わせてプラスの符号をつける
(+3)5=+243
[U] aの符号がマイナスのとき
@nが奇数のとき・・・・・・絶対値をn回掛け合わせてマイナスの符号をつける
Anが偶数のとき・・・・・・絶対値をn回掛け合わせてプラスの符号をつける
<四則、累乗の混じった式の計算>
下の@からCの順番に計算する
@括弧の中の計算をする(括弧の中での計算順番も@からCに従う)
A累乗の計算をする
B乗法除法の計算をする
C加法減法の計算をする
<例>(3+5)2÷16+24÷6を計算するとき
@括弧の中の3+5を計算する・・・・・・8
A累乗の計算をする・・・・・・82=64
B乗法除法の計算をする・・・・・・64÷16=4,24÷6=4
C加法減法の計算をする・・・・・・4+4=8
答 8
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