★流れ★
札が詠まれ、詠まれた出札を取ります。
そして取った出札を下げます。
下げた出札を自分のきき手と逆の側の後方に 裏返して置きます。
また、敵陣の札が詠まれて自分が取った場合は
敵に対して自陣から札をー枚送ることになって います。
逆に自陣の札が詠まれて敵に取られた場合には、
敵陣から敵が送ってくる札を受け取らなければなりません。
「何を送ろうか」と考えている間に
詠みが始まらないようにするためには、
手を高々と挙げて詠み手に対して意思表示しておきます。
★詠みについて★
●序歌
暗記時間十五分が終了し、
「時間です」と合図があり「空札(カラフダ)一枚」
から詠みが始まります。
どうしてこの空札(序歌)を詠むかというと、
いきなり、上の句を詠まれたのでは、
競技者は驚いてしまいます。
全日本かるた協会指定序歌は、
「なにはづに さくやこのはな ふゆこもり
いまをはるべとさくやこのはな」
です。
まず、上の句を詠み、続けて下の句を詠み、
もうー度下の句を詠んでー枚めの歌の上の句に入ります。
こ うして、詠みによって競技が進行していきます。
★取る★
●札を取る時の構え
札を取る構えは、
詠まれる前に頭を持ち札の上段より前に出さないこと、
手を競技線よ り前に出さないことを守れば
ルール上はどうでもいいわけです。
要は自分さえ取りやすければよいのです。
多くの人の構えを見て研究してみるのがいいのですが、
一般的といわれている構えを違うページで紹介しておきます。
( 最後のページからリンクしてあります)
●札を取る札を取るということは、簡単に言うと、
直接札に触れる取り方と、横に押し出す取り方があります。
はじめのうちはあまり意識しなくてもよいと思います。
最後のページから詳しい説明へリンクしています。
●具体的な札の取り方
札の取り方については、直接札に触れる方法と
横に押し出す方法があるとを説明しました。
このどちらの方法で取るにしても便利なのが
「払い手」という取り方です。
札が詠まれる瞬間に手を動かし、
目的の札を払い飛ばすのが払い手です。
この場合、出札に触れられれば最良ですが、
多少ズレが生じても、競技線に対して出札より
手前の札から払えたならば札押しで取ることができます。
最も多用されているのがこの「払い手」です。
「押え手」「突き手」「囲い手」などがあるので、
補足として、かいておきました。
(最後のページからリンクしてあります)
★決まり字★
●決まり字とは
決まり字とは、札を聞き分けるときに、
ここまで聞けばこの歌がどの歌か特定できるという。
例えば、百首の歌のうち、
「ひ」という音で始まる歌は次の3首です。
「ひさかたのひかりのどけきはるのひに
しづこころなくはなのちるらむ 」
「ひとはいさこころもしらずふるさとは
はなぞむかしのかににほひける」
「ひともをしひともうらめしあぢきなく
よをおもふゆゑにものおおふみは」
選手は詠み手が「い」まで詠んだ段階で、
百枚の中からこの3枚まで絞り込むことができるわけです。
そして、次に詠み手が発する音が「さ」であれば、
その段階で「ひさかたの」の歌に特定できます。
「ひ」の次が「と」であれば、まだ二通りの可能性があるため
もう一音待たなければなりません。
このように、百枚の札の中から一枚を特定する条件となる音を、
「決まり字」といいます。
また、「ひとは」と「ひとも」のように、
途中まで決まり字が同じ札を「友札」と呼びます。
「い」の例では太字で示した部分(「いまこ」、「いまは」、「いに」)が
決まり字となります。
百枚の歌すべてについてこの「決まり字」を検討すると、
1文字から6文字までですべての歌が特定できる、というわけです。
そこで決まり字一覧表をつくりました。
( 最後のページからリンクしてあります)
●決まり字の変化
決まり字というものは試合が進むにつれて変化します。
たとえば、前の例でだした「ひ」からはじまる歌でとも札というと、
「ひとはいさこころもしらずふるさとは
はなぞむかしのかににほひける」
「ひともをしひともうらめしあぢきなく
よをおもふゆゑにものおおふみは」
がありますが、
この段階では、「ひとはいさ・・・」の歌の決まり字は
「ひとは」で三字決まりですが、
「ひともをし・・・」が詠まれると、
「ひと」だけで札を特定できるようになりました。
(三字決まりが二字決まりになりました)
こうして、全ての札がだんだん早く特定できるようになっていき、
終盤ではほとんどが一時決まりとなります。
この決まり字の変化を視覚的に理解してもらうため、
決まり字の変化の表をつくりました。
( 最後のページからリンクしてあります)
★勝敗★
自陣に最初にあったニ十五枚の札を
相手の持ち札より先に全部減らせば勝ちです。
逆に、自分の持ち札より先に相手に
敵陣のニ十五枚の札を全部減らされてしまったら負けです。
●お手つき
競技かるたで「お手付」とは次のような場合を言います。
@ 自陣に出札が無いのに自陣の札に触れてしまった場合
A 敵陣に出礼が無いのに敵陣の札に触れてしまった場合
@やAのようなお手付をした場合、 相手から札がー枚送られてきますし、
逆に相手がお手付をしたら、こちらから札をー枚送ることができます。