ペットボトルのリサイクル
- ペットボトルとは
ペットボトルの「ペット(PET)」とは、物質名のポリエチレン・テレフタレート(Poly ethylene terephthalate) の略で、石油から作るプラスチックの一種です。これを材料にして、瓶の形に成形したものがペットボトルです。
- ペットボトルの再利用
ペットボトルは再利用するとしても、熱湯で洗えない、洗剤を使いにくい形である、などの難点があります。しかも、新品の値段が安いので、回収して再利用する方がコストが高くなります。そのため、日本では、ペットボトルのリサイクル率はわずか2%(1995年)と非常に低く、ほとんどは燃やされるか埋立処分されています。
- ペットボトルのリサイクル
清掃工場に集められたペットボトルから、醤油や油、化粧品などの容器を取り除きます。これらの容器は中をきれいに洗うのが難しく、再資源化されていません。また、着色したボトルも、今のところ、再資源化されていません。
分別後、キャップやラベルなどの不純物を取り除いてペレット化し、植木鉢などの射出成型品を初め、カーペットやスポーツグッズ、水きり袋などの繊維製品、枕などの詰めもの、包装材料など、さまざまな商品に作り変えます。
- リサイクルを促進するためには
ペットボトルのリサイクルを促進するためには、できるだけ再資源化しやすくしてゴミに出すことが大切です。具体的には、キャップをはずす、中を濯ぐ、つぶして小さくするなどです。
また、消費者の側から、積極的にペットボトルのメーカーに対して注文することも大切です。例えば、キャップやラベルを取りはずししやすいものにする、材料の表示をする、特に必要な場合以外は着色ボトルを使わない、などです。
- 問題点
回収費用や運送費の方がコストが高く、このことが、リサイクルを難しくする要因になっています。
- 今後の動向
1997年4月現在で、本格的な再生工場は、栃木県と三重県に2箇所しかありませんが、ペットボトル関連工場は、2005年までに再商品化工場を全国8箇所に増やす計画が立てられています。そうなれば、排出されるペットボトルの37%がリサイクルできるといわれています。