有機物
炭素をふくんだ複雑な化合物のこと。生物は有機物でできている。タンパク質、脂肪、炭水化物、アミノ酸などが有機物である。有機物は土台となる炭素分子に酸素や水素分子などがくっついてできている。ブドウ糖は有機物の中でも単純な作りをしたものであり、炭素分子6個と12個の水素分子、6個の酸素分子からなる（C6H12O6）。それよりも単純な作りの二酸化炭素（CO2）は､水(H2O）などと合わせて無機物とよばれる。
初期の地球に有機物は存在していなかった。あったのは二酸化炭素や窒素、水など無機物ばかりであった。これらの物質は、雷のエネルギーや太陽の紫外線からのエネルギー、微惑星の衝突エネルギー、放射線のエネルギー、その他様々な自然現象から刺激をうけて有機物を発生させた。発生した有機物は海の中に溶けこんでいったため、当時の海はまるでスープのような状態だったといわれている。その原始スープの中からやがて最初の生命が誕生したのである。
