貨幣の起源
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- 貨幣というものをなぜ人は使うようになったのか?
古代の人が自給自足をしていた頃は、欲しいものを手に入れるには自分の物と、その欲しい他人の物を交換する物々交換が行われていた。
しかし、この方法では欲しい物を持っている相手を探すのが大変であるし、うまく出会えたとしても、こちらの持っているものがあちらの欲しい物であるとも限らない。そこで、皆がこの方法では不便だと思うようになった。
そこで次第に
- 誰もが欲しいと思うもの
- 収集・分配できてみんなが納得できる値打ちの大きさを表現できるもの
- 持ち運びが容易で、保存が利くもの
という条件をそろえたものが交換の仲立ちとして使われるようになった。これが物品貨幣(※)と呼ばれるものである。
例を挙げるとすれば、狩猟用具の矢じり、食料の稲、衣料となる麻布、装飾品の原料となる砂金などが用いられた。
これらの物品貨幣の価値は、大きさや重さによって計算されていたが、これでは計測用の器具を持ち歩かねばならないので面倒である。
そこで、物品貨幣の中でも、
- 変質しにくいもの
- 品質が一定していて分割・加工が容易であるもの
- 少量でも価値が高くて携帯に便利であるもの
- 一目でその価値がわかるもの
といった面で優れていた。金・銀・銅などの貨幣が作られるようになった。これがコインの製造で、ここから紙のお札へと発展していった。
(※)注1
物品貨幣のいろいろ
- 毛皮…シベリア
- 塩…エチオピア
- 農具…中国
- 穀物…中部アメリカ・中国・日本
- 家畜…ギリシャ・南アフリカ
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