ここでは、将棋の歴史の積み重ねの産物ともいうべき、「将棋の格言」を紹介します。実践にやくだつものや皮肉めいたものなどがあります。

格言 コメント・解説
居玉は避けよ 将棋では、玉は最初は5一か5九にいます。しかし、この位置では角からも王手を狙われやすいなど、守りが難しいのです。したがって、玉が動かないのはあまり良くないとされています。 (ひとつ横にずれるだけで、相当違います)
一歩千金 将棋では、最も弱い駒が歩です。しかし、この歩も時と場合によっては大きく役に立つ事が多いのです。
桂馬の高飛び歩の餌食 桂馬は後ろへは進めません。つまり下手に前に飛んでしまうと戻れなくなってしまうのであまり無計画に出さないようにしましょう。
5三と金に負けなし 将棋では金は詰みに大きな役割を果たします。中でも、と金は取られても相手にとっては歩にしかならず、大きな痛手とはなりません。
端玉には端歩 普通、端は両方に香車が利いています。ですから、どちらもついたほうが不利となります。しかし、端に玉が来たときは別で端歩を突くと香車が相手の玉に当たります。桂馬や角などがあるとさらに効果的な攻めとなります。
鬼より怖い二枚飛車 飛車二枚で攻められたらひとたまりもありません。まさに鬼神のごときです^^;
飛車取り王手は詰みより怖い 精神的には一番辛いですよね。
優勢と思ったときが赤信号 油断は大敵です。
飛車を取って喜ぶ下手将棋 大駒(飛車・角)ばかりを大切にしていると結局は押し負けてしまいます。
王を取られて飛車逃げる 上の「飛車を取っ手喜ぶ下手将棋」に通じるものがありますが、大駒ばかり大切にしていると、結局はまけてしまいます。それをさらに皮肉ったものです。
金なし将棋に受け手なし 金は守り、銀は攻めという考え方が一般的ですが、やはり金は守りに強いです。(まさに王将を隣で まもる頼りある家臣のようですね)
手のない時は端歩を突け 端歩をついておくと後々、相手がこちらを攻めづらくさせます。矢倉囲いや美濃囲いでは端歩を突いておくのは 必須ですね。
序盤は飛車より角 序盤は相手が矢倉などのの堅い囲いなどでは、なかなか敵陣に攻め込むことは難しいです。 そこで、遠くから角により睨みを効かせ、隙あれば敵の陣をかきまわしましょう。
馬は自陣に引け 敵陣に食い込んだ馬はとりあえず引くとよいです。角という駒は攻めよりも守り・遠くからの睨みにしているのです。(当然、攻めにも強いです)
歩のない将棋は負け将棋 歩は弱い駒ですが、ないと困ります。例えば、飛車の動きを止める時や、自陣の守りの強化などで なまじ大駒よりも(取られても痛くない分)有効です。
玉は下段に落とせ 下段に落とすと行き場所がすくなくなります。 さらに、王の逃げそうな場所に金を待機させておけば良いでしょう。
負けて覚える将棋かな 負けると将棋に強くなります。自分の弱点もわかるし、敗局から学ぶことは大切です。
歩越し銀には歩で対抗 棒銀などで、銀が歩の後ろから攻めてくる場合、同じように歩をうまく使って対抗しましょう。
岩よりカタイ金底の歩 金の後ろの歩は非常に堅いです。例えば、飛車(龍)が王の横側から攻めてきた時に、金底の歩で突進を防ぎ、大いに動きをそぐことができます。
王の早逃げ八手の得 危なくなりそうな時には、早めに逃げておくと、逃げにつかった手以上に詰みを遅らせることができます(その間に相手を 攻め立てることができます)。