Q1:日焼けをするとどうして黒くなるのか
夏などの日差しの強い時期に、海水浴や登山などをして長時間屋外で日光を浴び続けると、肌の色が黒く変色します。これは皮膚に含まれているメラニンという色素の量によって起こるものです。
メラニン色素の量は、日焼け以前に、人種によって多い少ないが決まっています。白色、黄色、黒色という肌の色の違いによって人種を区分すると、この順にメラニン色素の量が多くなっています。
<メラニンの生成>
体内のチロジン(アミノ酸の一種)+ 酵素 -> メラニン色素
この酵素を体内に多く持っていればいるほど、多くのメラニンを生成することができ、肌の色が黒くなるのです。
つまり・・・
黒色人種>黄色人種>白色人種
の順に肌の色が黒くなるのです。

この酵素を体の中にどのくらい持っているかは、先天的に(生まれたときから)決まっており、親からの遺伝によるものです。
一方、日焼けは外的な条件の変化によって体内に変化が起きるわけですが、この日焼けにもメラニンを作る酵素が関係しているのです。
<日焼けとメラニンの関係>
日焼けは、まず皮膚が充血して赤くなり、その後に黒くなっていきます。この充血は、表皮の下にある毛細血管が日光のなかの紫外線を吸収して拡張し、そこの多量の血液が流れ込むので赤く見えます。
この紫外線は、血管を拡張するだけでなく、表皮の中にあるチロジンをメラニン色素に分解する酵素にも刺激を与え、その働きを活性化させます。この活性化された酵素は盛んにチロジンを分解し、メラニン色素を合成するので結果として肌の色が黒くなるというわけです。