『ミクロメーター』の使い方



 ミクロメータを使って、顕微鏡下の長さを測定する方法を学びましょう。
[準備]
顕微鏡,(光源),接眼ミクロメーター,対物ミクロメーター,スライドガラス,(カバーガラス,セロテープ,)
実際に長さを測定したい試料(シャープペンのしんなど)

[方法・手順]
A.接眼ミクロメーターのセット:
 接眼レンズの上のレンズを回して取り出し、接眼ミクロメーターを中に入れます。レンズをのぞいて接眼ミクロメーターの数字が正しく見えるかを確かめます。
 *接眼ミクロメーターの裏表に気をつけましょう。

B.各倍率での、接眼ミクロメーター1目盛りの長さの測定:
1)対物ミクロメーターをステージにセットし、最低倍率で目盛り線にピントを合わせます。
2)対物ミクロメーターの目盛りと接眼ミクロメーターの目盛りとを重ね合わせ、目盛りが一致する2ヶ所を探します。
3)目盛りが一致する2ヶ所の間の、接眼ミクロメーターの目盛り数(a)と対物ミクロメーターの目盛り数(b)を記録します。
4)aとbの値から、接眼ミクロメーター1目盛りの長さを計算します。
 *対物ミクロメーター1目盛りの長さは10μm(1/100mm)なので、接眼ミクロメーター1目盛りの長さは、(10×b)/a μmとなります。
5)同様に、各倍率での、接眼ミクロメーター1目盛りの長さの測定を行います。

C.いろいろな試料の長さの測定:
1)スライドガラスに試料をおき、接眼ミクロメーターをセットしたまま顕微鏡で観察し、その長さが、接眼ミクロメーターの目盛りで何目盛りあるかを測定します。
 試料によって、試料の隅をセロテープで固定したり、試料全体にカバーガラスをかけます。
2)読み取った目盛り数とその倍率での接眼ミクロメーター1目盛りの長さ[μm]から、試料の長さを計算します。
 *試料の長さは、(読み取った目盛り数)×(その倍率での接眼ミクロメーター1目盛りの長さ[μm]) μmとなります。
 *その倍率での接眼ミクロメーター1目盛りの長さ[μm]は、あらかじめ求めておきましょう(表1)。

[結果]
表1.各倍率での接眼ミクロメーター1目盛りの長さの測定結果
接眼レンズ
対物レンズ
倍率[倍]
接眼ミクロメーターの目盛り数(a)
対物ミクロメーターの目盛り数(b)
接眼ミクロメーター1目盛りの長さ[μm]
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表2.いろいろな試料の長さの測定結果
測定した試料の名前
接眼レンズ
対物レンズ
倍率[倍]
その倍率での接眼ミクロメーター1目盛りの長さ[μm]
読み取った目盛り数
試料の長さ[μm]


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[演習]
以下の問いで正しいものを選びましょう。
1)顕微鏡の倍率を変化させた場合、視野内の対物ミクロメーターの見え方は(変化する・変化しない)が、接眼ミクロメーターの見え方は(変化する・変化しない)。

2)対物ミクロメーターは、
 (a)スライドガラス上にある試料のそばに直接置いて、試料の長さを測定するために用いられる。
 (b)接眼ミクロメーターの1目盛りの長さを測定するために用いられ、試料の長さは接眼ミクロメーターを用いて間接的に測定される。