光の受容


光の受容機構

 

人の可視領域は、380〜780nmの光で、色の見えは、単波長から紫色、青、青緑、緑、黄、緑、黄色、橙、赤です。可視光より短波長の光が紫外線、長波長の光が赤外線で、人はこれを見ることはできません。しかしこの両端の境は厳密なものではなく、感度は連続的に減少します。

また視覚系は可視光に対しても波長によって異なった感度を持っています。波長による感度変化は、光の見える最小のエネルギー値(光覚閾)を測定することによって調べることができます。感度は、目の順応状態によって変化するので、測定にあたっては順応状態を統制しなければなりません。感度は、明順応すると低下し、暗順応すると上昇します。暗順応を完全に行ってやると30分から1時間くらいで感度は最高の状態になります。このような状態で光覚閾を中心視と周辺視で測定すると、ともに中波長の領域でピークを示し、可視スペクトルを両端に近づくに従って感度が低下します。最も感度が高くなる波長は、中心視の場合は555、周辺視の場合は505nmで、50nmの違いがあります。中心視と周辺視の感度の差は、500nm以上の波長領域では、周辺視が中心より100倍以上感度が高いのです。

 

人の可視領域は、380〜780 

例:一本の棒を見る場合

1、            棒から出た光が進んで行きます。

2、            角膜から瞳孔をとおって、光は水晶体に入ります。

3、            水晶体はレンズの役割をして、光を屈折させます。

4、            像を縮めて網膜に写します。

5、            網膜に写った一本の棒の像は、視神経から大脳皮質に送られます。

6、            大脳皮質の後の視覚中枢で、一本の棒を感じ取るのです。

 

視神経の細胞

 

 網膜の中には光をよく感じ取るかん体細胞と、色を感じ取る錐体細胞があります。かん体細胞はおよそ1億5000万個、錐体細胞はおよそ700万個あるといわれています。

 網膜の細胞は、像に写して信号に変えて、大脳の視覚中枢へおくるのです。

 

錐体細胞:明るいところで働き色彩を感じわけます。(黄斑付近に多い)

<赤錐体、緑錐体、青錐体>の3種類

 

かん体細胞:弱い光でも働き、色彩は感じません。

 

 

 色盲とは?

 錐体細胞(赤錐体・青錐体・緑錐体の3種類)のうちのどれかひとつの細胞でも具合が悪いと色を分けることができなくなるのです。まったく色を感じられない完全色盲と、一部の色だけが感じられない部分色盲があります。このうち、多いのは部分色盲の赤緑色盲で、赤と緑の2色の区別がつきません。また色盲は性染色体によって劣性遺伝します。

 


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