尿をつくるしくみ


糸球体でろ過する

 腎臓の腎動脈の先は毛細血管になっていて、その先の一部はぐるぐると糸を巻いたような糸球体になっています。

 糸球体の壁はとても薄く、流れてきた血液の白血球や赤血球以外の成分(水分やブドウ糖、ナトリウムやカリウムなど)は尿細管へ押し出されます。

 押し出されたものが尿になります。これは尿のもとなので原尿といいます。原尿は1日に約150gもつくられます。原尿は尿細管の中を流れていきます。一度ろ過されたものでも体に必要なものは尿細管で再吸収されて、血液に入って体の中を流れていきます。

 

尿管の仕事

尿細管を流れていった原尿は腎盂(じんう)に集められ、尿管へ流れていきます。尿管は尿を膀胱(ぼうこう)へ流す仕事をしています。

尿管は左右の腎臓を出て、それぞれ後ろ側から膀胱につながっています。尿管の太さは約5〜6o、長さは約25〜30cmです。

 

膀胱(ぼうこう)のしくみと働き

 尿管を流れてきた尿は、膀胱にたまります。膀胱は骨盤の中に収められて、腹部の一番下にあります。

 膀胱は尿管から送られてきた尿を、少しの間ためておきます。一定量(約250ml)の尿がたまると、膀胱の壁が広がり、神経が刺激されて、尿意になります。

 膀胱から尿道に出る口には括約筋があります。尿がたまったときは

括約筋が緩み、膀胱の筋層が収縮して、尿を押し出し、尿は尿管へ流れていきます。

 

そして、尿は尿道から体外へ排出されます。

 

原尿と尿の成分

 

成分(ヒト)

血しょう(%)

A

原尿(%)

 

尿(%)

B

濃縮率B/A

99〜93

99

95

1

タンパク質

7〜9

0

0

0

ブドウ糖

0.1

0.1

0

0

尿素

0.03

0.03

2

70

尿酸

0.004

0.004

0.05

12

クレアチニン

0.001

0.001

0.075

75

Na

0.3

0.3

0.35

1

K

0.02

0.02

0.15

7

Ca2+

0.008

0.008

0.015

1.9

NH

0.001

0.001

0.04

40

Cl

0.37

0.37

0.6

1.6

PO3−

0.009

0.009

0.15

16

SO2−

0.003

0.003

0.18

60

 


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