あ行



[アミノ酸]
 細胞は主にタンパク質からできていますが、このタンパク質を作っているのが『アミノ酸』という物質です。タンパク質を構成するアミノ酸は約20種類ありますが、このうちの8種類はヒトの体内で作ることができません。そのため、栄養素として外から取る必要があるので、特に『不可欠アミノ酸(必須アミノ酸)』と呼ばれています。化学調味料に使われているグルタミン酸も、アミノ酸の1つです。

[アレルギー]
 体の中に、最近や特別な物質が入ったときに、体を守るために起こる反応(抗原抗体反応)が、必要以上に強く起きてしまい、湿疹や、蕁麻疹、喘息などを起こすことです。アレルギーの原因となる物質は、アレルゲンと呼ばれています。杉などの花粉が原因で起こる『花粉症』はよく知られています。



[遺伝]
 生物の形や性質が、卵や精子、花粉や胚しゅなどの生殖細胞によって、子孫に伝わることです。1865年にメンデルが、遺伝のしかたには、いくつかの決まった法則があることを発見しました。

[遺伝子]
 親から子へと遺伝の情報を伝える物質のことです。細胞内の染色体にあるDNAが遺伝子だと考えられ、そこには体に必要なアミノ酸やタンパク質、いろいろな種類の酵素などを作るための情報が入っています。

[遺伝子組み換え技術]
 生物の持つ遺伝子の中から、決まった働きをする部分を取り出し、これを他の生物の細胞にうつしかえて、生物の性質や働きを変える技術のことです。例えば、ヒトに必要なホルモンの、インシュリンを作る遺伝子を大腸菌に組み込むことで、大腸菌にインシュリンを大量に作らせることが可能になりました。また、病気の原因となる遺伝子を見つけて、病気を治す方法も研究されています。

[インフルエンザ]
 インフルエンザウイルスが原因で起こる病気で、『流行性感冒』とも呼ばれています。普通の風邪とは違い、他人に移りやすく、1〜3日潜伏した後、発熱やのどの痛みなどの症状が現れます。ウイルスの種類により違いますが、ひどい場合は肺炎を起こすこともあります。



[ウイルス]
 電子顕微鏡でなければ見えないほど小さく、天然痘・エイズ・狂犬病・日本脳炎・小児まひなどの病気の原因となっています。生物の細胞を利用して増えますが、細胞の外では結晶になってしまい、自分だけの力では増えることができません。最近では、ウイルスは生物ではなく、細胞から離れてしまった遺伝情報の一部ではないかとも考えられています。



[AIDS(エイズ)]
 「後天性免疫不全症候群」ともいいます。エイズウイルス(HIV)に感染した結果、いろいろな病原菌などに対する免疫力が弱まり、体の抵抗力がなくなってしまう病気です。エイズウイルスが含まれた血液などによって伝染する伝染病ですが、ウイルス自体の感染力はあまり強くありません。

[栄養素]
 生物が、自分の体を作ったり、活動したりするために、体内に取り入れている物質です。動物の栄養素には、水・ミネラル(無機質)・炭水化物・脂肪・タンパク質・ビタミンなどがあります。ちなみに、植物の栄養素は、水・二酸化炭素・ミネラルなどです。ただし、呼吸によって体内に取り入れられている酸素は、栄養素には含まれません。



[温点(おんてん)]
 皮膚の温度より高い温度を感じる感覚点です。体表では平均1cm2に0〜3個程度分布し、皮膚のほか口腔・鼻腔・食道・肛門などの粘膜にもあります。温度が高い時には、冷点も相対的に働いて、「熱い」という感覚が生じます。手・足より背中に敏感なものが分布します。