や行/わ行



[夜盲症(やもうしょう)]
 「とりめ」ともいいます。光の量が少ないとき、視覚が異常に減少します。先天性のものと後天性のものがあります。
 後天性の夜盲は主としてビタミンAの欠乏によって、棒細胞の中でロドプシンの合成が遅れることによって起こります。鳥類・爬虫類は一般に棒細胞を持たないことから、先天的な夜盲です。



[有機物]
 有機物は、もともと動植物などの生命力を持つものを形作るものや、生物が作り出した物質の呼び名でしたが、現在では、アルコールや砂糖・でんぷんなどのように、炭素の原子を持つものを有機物といっています。

[輸血(ゆけつ)]
 血液をある個体から他の個体へ注入すること。種類の違う動物間の輸血は、血球が凝集してしまう凝着反応や、血球が壊れてしまう溶血現象が起こってしまうので、輸血できません。同じ種類の動物間でも、凝着反応が起こる場合があります。そのため、ヒトでは、ABO式血液型・Rh式血液型などを考慮して、同じ血液型の間の輸血が行われています。



[溶液]
 液体に別の物質を加えて溶かしたものです。溶かす液体が水の場合は、特に「水溶液」といいます。

[溶解度]
 水やアルコールなどの液体に、別の物質を溶かすとき、液体に加える物質の量を増やしていくと、やがて、それ以上溶けない飽和状態になります。このときに、溶けた物質の量を表したものが溶解度で、物質の溶ける限度を表しています。



[ワクチン]
 病原体から体を守るために、人為的に体に免疫を作らせるための物質が『ワクチン』です。『ワクチン』は、あらかじめ毒性を弱めた病原菌や、殺した病原体、毒素などから作られます。ジェンナーが天然痘に用いたのが最初で、そのほか狂犬病・腸チフス・コレラ・小児まひなど、多くの病気の予防のために、予防接種や予防内服薬として用いられています。