終わりに  

「遺伝子組み換え」とは?その技術は私たちにとって良いものなのか悪いものなのか。『遺伝子組み換え食品』というテーマはバイオ技術の安全性を知る上で良い機会となりました。また、人が生きていく上で欠かすことのできない「食」。その言葉を日本というわりあい恵まれた環境に生まれた私たちはあまり気にしたことはありませんでした。しかし今回、研究を通し自分自身「食」について考え、仲間と話し合ったり外国の視点から見つめたりするうちに年々増え続ける人口や、それにともなう食糧危機。食糧をめぐる世界の国々の複雑な関係。環境問題への不安。など地球そのものが抱える問題を考えるようにまでなりました。

これから世界、いや地球を考える時避けては通ることのできない「食」の問題。それに深く関わっている現代の技術、『遺伝子組み換え』。明日食べるものの心配もいらなければ、スーパーへ行って欲しいものを欲しいだけ買い求めることもできる私達。だからこそ、より安全で、より新鮮なものを食べたいと願うのであり「遺伝子組み換え食品」のような安全性に不安があるものは食べたくないと思うのが自然な反応であると思います。しかし、世界にはその日食べるものにも困り亡くなっていく人がいるのも事実として忘れてはなりません。この組み換え食品が生まれた背景をふまえた上で、私たちはまず今現在の贅沢な食生活を見直すことが求められていると共に日本と外国との対外関係の現実をもっと知ることが必要だと思いました。