風力発電
風力発電は、自然エネルギーである風力エネルギーを、風車により回転エネルギーに変換し、これで発電機を回して電気エネルギーを取り出すものだ。
一般に風は地上からの高さが高いほど強くなるため、風車の高さもできるだけ高くした方が有利であり、また風車の取得エネルギーは風車の受風面積に比例する。広く用いられているプロペラ型で定格出力が500 kWの場合、タワーの高さは約50 m、風車の直径は約40 m程度である。
風力発電の特徴は、環境汚染物質の排出がまったくなく、クリーンな発電システムであること、風という再生可能なエネルギーを利用するため、エネルギー資源がほぼ無尽蔵であることなどがあげられる。
しかし、風は常に変化し風向や風速が絶えず変動するため、安定した発電出力が得にくいことや、風のエネルギー密度が小さいことなどが短所となっている。これらの短所を、風力発電に適した風況地での導入、大型風車設置による発電出力の増大、風車の複数設置による発電出力の増大と安定化などで補えば、環境にやさしい発電設備として運用可能である。
風力発電システムには、常に風の方向を向くようにするヨー制御や出力を制御するピッチ制御の機能などが備わっており、より多くの安定した出力が得られるような工夫がなされている。また、低風速でも発電可能となるよう風速により発電機を切替え、幅広い風速領域で発電が行える風力発電システムや、風速の変化に追従するような可変速方式の風車も実用化されている。
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