燃料電池
燃料電池は、天然ガス、石油、石炭、バイオマスなどを燃料として電力を発生させるための発電装置である。
この燃料電池は電気化学反応すなわち水の電気分解の逆反応を用いるため、従来の火力発電と異なり燃料を燃焼させる必要がなく、従って効率が高く環境に優しい発電装置として注目されている。
また化学反応において熱が発生するため、電力と同時に熱を供給することが出来る。
数万kWを目指す大規模発電設備としてのみならず、集合住宅、オフィスビル、病院等での数百kW級コージェネレーション、さらに乗用車やバス等交通機関の動力用電源、数百Wの家庭用やポータブル電源等、幅広い範囲での出力規模と多岐にわたる利用が期待されている。
燃料も電池も我々が普段使いなれた言葉だが、この二つがくっ付くとちょっと理解しにくい。燃料と言えば、灯油やガスや、ガソリンなどある。いずれも、火をおこして調理に使ったり、暖房用に使用したり、内燃機関(エンジン)を動作させたりする物だ。
電池といえば、乾電池、ノートパソコンや自動車などの充電可能なバッテリーと言ったところだ。
燃料電池というのは燃料を使用して電池の如く動作する物。
つまり、燃焼や爆発をおこさずに電気を発生する装置ということだ。
その仕組みは、簡単に言えば、理科の実験で水を電気分解すると水素と酸素にわかれる。
その逆の酸素と水素をくっつけて電気を作るわけである
実際の実用例としては、アポロ宇宙船に燃料電池が搭載されていた。
この原理を使って発電すると、水が生成される。アポロ宇宙船では、これを飲料水に使用していたらしい。
しかし、莫大なコストがかかってしまったために実用化するのが遅れていた
ようやく21世紀を目前にして、この夢の様な発電装置がテクノロジーの進歩により実用化のめどが
立ってきた。
現在、東芝が大型の燃料電池を販売しているが、2003年には一般家庭用の製品が発表され、
2004年には市場に投入される。