□プレートテクトニクスについて。□

どうして巨大な大陸が動けるのか、プレートテクトニクスとは一体どのような考えなのか、紹介していきます。

○どうして地殻変動が起こる?○

どうして巨大な大陸が、移動したり、くっついたりすることが出来たのか。簡潔に言うと、『大陸が、プレートに乗ってそのまま動いているから』です。

地震の部分でも紹介したように、海底などには、『海嶺』や『海溝』といったところが存在します。
海嶺とは、マントル対流により地球内部から持ちあがってきたマグマの力によって、が、プレートという岩盤を生み出しているところ。
海溝とは、その逆に、プレートが地球内部へと消えて行くところです。このプレートに乗っかっている大陸は、その海嶺、海溝の力によって動かされているわけです。つまり下の図のようになって、南アメリカ大陸とアフリカ大陸は離れていったと。

海嶺によって生み出されたプレートは、1〜2億年ほどたつと、古いものから順に大陸地殻の海溝から再び沈み込んで行きます。

プレートは、地球の表層すべるように動いて行きます。プレートとは、地球地表面の『地殻』の部分と、そのすぐ下にある『剛盤層』という部分で形成されています。
この『剛盤層』は名前からもわかる通りとても固い岩盤なのですが、それがどうして動けるのかというと、そのまた下の(上図では「マグマ」と書いてある部分)『軟弱層』という部分が、油のようにゆっくりと流れ、ちょっとずつ剛盤層を運んでくれくれているからなのです。

さしずめ軟弱層は、プレートが動くための潤滑油のようなものであると考えられると言えます。


○プレートってどのくらいある?○

プレートは、地球の地表近くを十数枚ぐらいで漂っています。あらゆるところから生まれ、せめぎあい、時にはぶつかったり、くっついたりとプレートが影響して起こる現象には実に様々なものがあります。

地震、火山の発生、大陸の移動、接合などなど。これらは、海嶺から作り出された数々のプレートの移動によって、引き起こされているのです。


○プレートテクトニクス○


地球の表面が十数枚の剛盤に分かれており、お互いにゆっくり移動して衝突したり離れたりする…
海嶺からプレートは生まれ、長い年月にわたりゆっくりと移動し、やがて海溝から地球の中へと帰って行く…

といったような、上に述べた考えが『プレートテクトニクス』というものです。

プレートテクトニクスが誕生したのは1960年代後半。大陸移動説や『大陸移動説』を後押しした『海洋底拡大説』によって支えられ、学会に登場することが出来ました。
当時は反論されもしましたが、1980年代半ばにもなってくると『プレートテクトニクス』という考えは定着して行きました。
1915年、ウェゲナーが考え出した大陸移動説は、1980年代になってようやく理解され始めたのです。