スカラ・ブレーの遺跡
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スカラ・ブレーの遺跡



家の様子


家の様子

建てられたのは紀元前3100年〜紀元前2480年頃の新石器時代。

集落の石壁は、土と岩せつを盛り上げた土塁の中に築かれており、この土塁のおかげで家屋も住民も身を切るような風から守られて、内部が常に暖かく保たれていた。

家は四隅が丸い正方形をしていて、間口が約5mあった。隣の家とは屋根付きの通路で繋がっていた。
排水路の施設などが備えられていた。
戸口は1つで、石のかんぬきで固定された木のドアがあった。
家の壁は石でできていて、その厚さは約2m。一部の家には壁に粘土を塗ってプラスター塗装を施したものもあった。
床は土間になっていたが、入口の周辺には平石が敷き詰めてあった。床の中央には四角いが切ってあり、その四方には、火が外へ漏れないように4個の平石が立てられていた。
炉は室内で行うあらゆる活動の中心部にあった。家屋の片側は一段高く盛り上がっていて、ここから深皿1杯分の鯨ひげと調理用の鍋が2つ見つかっている。おそらく、炉の上で調理した食事を、ここで食べていたのだろう。
石造りの箱形ベッドが壁の周りに置かれていた。最近までスコットランド地方の島部に普及していた、木製の箱形ベッドに似ている。ヒースや藁を皮と毛皮でくるんだ布団がつめられていて、暖かく、寝心地もよかったと思われる。
ベッドには小さいものと大きいものがあり、左側に小さいベッドを置き、右側に大きいベッドを置いている。2棟からは、左側のベッドからビーズの首飾りが発見されている。しかし、これが、女性が小さいベッドを使っていた、という根拠にはならないようだ。
現代のスコットランド地方の食器棚とよく似た石の組棚や、戸棚として使われていたと思われる壁がん、床に埋められていた奇妙な石の箱などもあった。
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