マヤ神話
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マヤ神話



アフ・プチ Ah Puch

死の神。
冥界の最も深いところ(ミトナル)を支配している。死の迫った人間の周りをうろつき、彼の国へ招く。
冥界の悪鬼を統べる。
腐敗した死体、あるいは骸骨として表現される。
別名は、ユム・シミル、またはフン・シミル。民間信仰ではもっぱらこちらが使われる。


アヴィリシュ

太陽が昇る以前の世界で人間達の前に現れ、キチェの部族に力を貸した神々の一人。太陽が昇ると石になった。


アロム Alom

創世神。
子を生む神。


イシュタム Ixtab

死の女神。しかしアフ・プチとは違い、死者を天国に連れて行く。
マヤにおいて天国に行くことができるのは、聖職者、生贄、戦死者、そして首を吊って死んだ者であった。
イシュタムは首つり死体の姿をしている。


イシュ・チェル Ixchel

イツァムナーの妻。
嵐と洪水の神。災害を引き起こす悪意の存在とされるが、同時に出産と医術を司る善意の神でもある。
鋭い爪を持った老婆の姿をしており、「怒れる老婆」とも呼ばれる。
かつて世界を滅ぼした大洪水は、彼女が起こしたものとされる。


イシュピヤコック Ixpiyacoc

年老いた神。占いをする。
イシュムカネの夫。


イシュムカネ Ixmucune

年老いた女神。占いをする。
イシュピヤコックの妻。


イツァムナー Itzamna

至高の神フナブ・クーの息子。
事実上の最高神。昼と夜の支配者で、善意のみの存在。
学問を守護する神で、文字を作った。芸術の守り神であり、また、宗教儀礼の確立、区画整理までも行ったとされる。
老人の姿をしている。


エク・チュアー

戦争の神。また、商業を守護する神でもある。
名前の意味は「黒い戦王」。偉大な軍神として崇められていた。
エク・アハウの別名がある(エク・アハウはまったく別の神格だという説もある)


クァホロム Qaholom

創世の神。
「子を孕ませる者」と呼ばれている。アロムの対となる神。


グクマツ

「グク」は緑の羽(即ちケツァル鳥)、「クマツ」は蛇の意味。
蛇の神と言われている。
創世神。無の状態からいまの世界を造った。大地、動物と植物を造った。
マヤで言うところのククルカンは、キチェにおいてはグクマツと呼ばれているらしい。


ククルカン

「ククル」は「羽毛のある」、「カン」は「蛇」という意味。
即ちケツァルコワトルと同じ神格と思われる。
風と太陽を司る。
名前の通り、羽毛に包まれた蛇である。


ケツァルコワトル

至高神オメテオトルの子。 「ケツァル」は「極楽鳥」、「コワトル」は「蛇」という意味。
ケツァル(極楽鳥)は世界で一番美しい鳥であると言われ、グァテマラの通貨の名前にもなっている。
ケツァルコワトル神は、首に羽毛を持ったヘビで表現される。
トルテカの王は、自ら「ケツァルコワトル(の後継者)」を名乗っていた。
創造神。暦や火をもたらし、農業を人間に教えた。
アステカの予言は、この神は「いつか海の彼方からメキシコの地へ帰還し、王座を取り戻すだろう」と告げている。


サキ・ニマ・チイス Zaqui Nima Tziis

創世神。
年老いた白い熊の姿をしている。


ジャガー Jaguar

その名の通り、ジャガーが神格化されたもの。力と権威の象徴として崇められた。
当時のアメリカ大陸において、中央から南全域にかけて信仰されていた。


シャマン・エク Xaman EK

北極の神。行商人を導く。


シュピヤコシュ

創世神。男神。 女神シュムカネとの間にフンフン・アプブクブ・フナプという2人の子供をつくった。


シュバキヤロ

フンフン・アプとの間に子供を2人つくった。


シュバランケ

ブクブ・フナプショキクとの間の子。
兄であるフンアプと共に、ブクブカキシュ、シパクナ、カブラカンという巨魔を退治した。また、叔父であるフン・フンアプの敵をとるために冥界を攻めたり、異母兄弟の二人を猿にしてしまったりもした。
後にフンアプとシュバランケの兄弟は、1人が太陽にもう1人が月になったが、どちらがどちらかは分からない。


シュピヤコシュ

創世神。無の状態からいまの世界を造った。


シュムカネ

創世神。女神。シャピヤコシュとの間にフンフン・アプブクブ・フナプという2人の子供をつくった。


ショキク

ブクブ・フナプとの間に、フン・アプシュバランケという2人の子供をつくった。


チャク

雨と雷の神。
4人に居て、世界の四隅にそれぞれ住んでいる。
水瓶を傾けると雨が降り、斧をふるえば雷が鳴る。農耕社会のマヤにおいては、非常によく信仰されていた。


ツァコル Tzacol

創世の神。「創造主」と呼ばれた。


テペウ

大地、動物と植物を造った。
ちなみに「テペウ」という名は、ナワ語の「王」という言葉から来ている。


トヒル

「トヒ」は雨の意味。
ケツァルコワトルと同じ神格であるという説もあり、雷とも関係がある。
太陽が昇る以前の世界で人間達の前に現れ、キチェの部族に力を貸した神々の一人。太陽が昇ると石になった。


ニカフタカフ

太陽が昇る以前の世界で人間達の前に現れ、キチェの部族に力を貸した神々の一人。太陽が昇ると石になった。


ニム・アク Nim Ac

創造の神。
ニム・アクという名前は「大イノシシ」という意味。


ビトル Bitol

創世の神。「形成主」と呼ばれた。


ブクブ・フナプ

創世神シャピヤコシュシュムカネとの間の子。
後に兄弟であるフン・フンアプとともに冥界へ向かう。フン・フンアプはそこで殺され、ブクブ・フナプは頭だけで冥界の樹に存在しつづける。
冥界の女性ショキクとの間に、フンアプシュバランケという2人の子供をつくる(頭だけで)。


フナブ・クー Hunab ku

創世の神。「形成主」と呼ばれた。


フラカン Huracan

創世神。無の状態からいまの世界を造った。
「天の心」と呼ばれ、創世以降はほとんど姿をあらわさない。


フンアプ Hunahpu

ブクブ・フナプショキクとの間の子。
兄弟であるシュバランケと共に、ブクブカキシュ、シパクナ、カブラカンという巨魔を退治した。また、叔父であるフン・フンアプの敵をとるために冥界を攻めたり、異母兄弟の二人を猿にしてしまったりもした。
後にフンアプとシュバランケの兄弟は、1人が太陽にもう1人が月になったが、どちらがどちらかは分からない。


フンアプ・ヴッチ Hunahpu Vuch

創世の神。
夜明けを司る女神。名前は「狐の猟師」という意味。


フンアプ・ウティウ Hunahpu Utiu

創世の神。
夜を司る神。名前は「狼の猟師」という意味。


フン・フンアプ Hun Hunahpu

創世神シャピヤコシュシュムカネとの間の子。
シュバキヤロとの間に子供を2人つくった。
後に兄弟であるブクブ・フナプとともに冥界へ向かい、そこで殺される。


ユム・カアシュ Yum Kaax

農耕の神。トウモロコシの豊饒をもたらす。



 
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