色とりどりの香辛料が市場に並ぶ。香辛料はお祭りにも使われている。
インドにおける食生活


インド人の主食は、小麦・大麦・米などの穀物と、インゲンやエンドウなどの豆類です。インドの料理には、チリパウダーがたくさんはいっているので辛くできています。インドのカレー料理にはたくさんの種類があり、地方や各家庭によってもかなり違います。南インドの人には菜食主義者が多く、主食は米です。朝食にはドサーとよばれるパンの1種と野菜の煮物を食べます。北インドの食べ物にはイスラム教徒の影響が見られる羊肉や鶏肉などをギー(水牛のバターを溶かした時に分離する上澄み液)を使って調理し、小麦粉を練って焼いたチャパティと一緒に食べます。海岸沿いに住む人々は、魚や海産物を多く食べています。またボンベイでは、ゾロアスター教徒の伝統的な料理も食べることが出来ます。また、パンの作り方も地域によって違い、北インドでは、平らにのばした生地を鉄板の上で焼いて作るのに対し、南インドでは、米や種子を水にひたして練りあげ、まるめたものを、油であげて、中空のパンを作ります。

〜インド地方料理の紹介〜

鳥肉や羊肉、野菜類などをカレーで煮込んだ料理をご飯の上にかけ、ダルという
黄色い煮豆といっしょに食べるのは、インドの典型的な料理です

ベンガル地方の川魚料理。からし油を使ってあるので不思議な味がします。この地方の人々は、この料理を食べると頭がよくなると信じています

北インドの料理、タンドリー・チキン。ヨーグルトと赤い色をしたスパイスやチリソースにつけこんで焼き上げるので独特な良い香りと味がします

南インドではスパイスのきいた野菜料理をバナナの葉にのせて出します。ココナツやその油が料理によく使われます
食べ物や食事に関する慣習


カースト制度が根強く残っている地方では、身分の高いカーストの者は、低いカーストの者が作った料理を食べません。また、他人が使った皿やコップを使うのも嫌います。しかし都会では、教育が普及しているので、カースト制度に根ざした食事に関する禁止事項はなくなっています。
ヒンドュー教徒は牛を聖獣と考えているので牛肉を食べず、イスラム教徒は豚を不浄なものとして、豚肉を食べません。また、インドでは食べ物を、右手の指を使って食べ、左手は汚れているとして食事に使いません、ヒンドュー教徒は、その教えに従ってあまり酒を飲みません。