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東海地震の予知 | ||||||||||
地震年表 |
東海地震は静岡県の駿河湾付近で近い将来起こるとされている巨大地震で、現在日本でただ一つ直前予知が可能な地震といわれています。では、なぜ東海地震は予知できるのでしょうか? 東海地震は、伊豆半島を乗せた「フィリピン海プレート」と、西側の日本を乗せた「ユーラシアプレート」との境界(ここを「駿河−南海トラフ」といいます)で発生するといわれています。ここでは過去に何度も大地震が起こっており、記録よりその間隔は90〜200年くらいであるといわれています。そして、最後に起きたのは1944年の東南海地震(M7.9)と1946年の南海道地震(M8.0)でした。ここまで読んで不思議に感じた方はいませんでしょうか?第一に、大地震の間隔が90〜200年だというのに、2つの大地震が2年のうちに起こるというのは矛盾しています。そして、もしそれらが最後の地震なら、次の大地震である東海地震が起こるのは、いくら早くてもずっと先の2030年代だからです。いったいこれはどういうことなのでしょうか? 実は、東南海地震と南海道地震は駿河−南海トラフの別々の場所で起こったものでした。大地震が起こるといってもトラフ全域で起こるとは限らないのです。そして、ここで問題なのは、このとき駿河湾付近で地震は発生しなかったということです。そのため、そこでは岩盤のひずみが解放されず、最後に起きた1854年の安政南海地震(M8クラス)以来、岩盤のひずみのエネルギーが貯まり続けているのです。ですから、それから150年近くたった現在、東海地震はいつ起こってもおかしくはないのです。このことに気がついたのは1976年でした。 もし東海地震が起これば重大な災害が予想されますので、なんとしても予知しなければなりません。そこで、いろいろな機関が協力して東海地方にひずみ計などの計器を集中させ、前兆現象の観測が始まりました。また、前兆とみられる現象が起こった場合には、直ちに地震の専門家らでつくる判定会が開かれ、それが本当に地震の前兆かどうかが話し合われるようなしくみもできました。また、政府は実際に地震が予知されたときのために「大震法」という法律まで作りました。これだけしっかりとした態勢が整えられれば、直前予知も可能なのではないか?そう考えられているのです。
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