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現在の医学

 今日、医学は目覚しく発展しつつある。様々な体の部品も、培養技術の発達により自分の細胞を使用することで自分で作成することも可能になってきた。つまり、ほかの人からの移植が不必要になってきたのである。例を挙げると皮膚、臓器、生殖器官、そして心臓までもが作れるようになってきたのである。
 これの利点は、拒絶反応が起きないということである。普通、他人(もしくは他の動物 ex.豚)から移植される臓器にはその移植される人と適合するかどうかの問題がある。適合しない人へ移植した場合、すぐに拒絶反応が発生しものの一瞬で異常が発生、ショック状態に陥りそのままお陀仏、なんてこともありうる。そのため、臓器などを移植する場合は事前に移植される患者と適合するかどうかが検査される。これで適合すればいいものの、適合しない場合は別の臓器を探さなければならなくなる。こうなると、適合臓器が見つかる前に死亡ということも出てきてしまうのである。
 しかし自分の細胞で作った臓器は、いわばもとの臓器の完璧な複製のようなものなので、拒絶反応はまず起こらない。つまり適合臓器を探す手間が省け、しかも完璧に安全な臓器が手に入るのである。 
 ただし、欠点もある。臓器などを生成する場合は、生成され始めてから完成するまでにべらぼうな時間がかかってしまうのである。こうなると、臓器が生成される前に死亡してしまう患者が後を絶たないだろう。そのため現在では皮膚や耳などのあまり複雑でない部分の生成に活用されている。