遺伝子とは

 遺伝子は、よく言われるように、生物の設計図です。生物の姿かたち、性質から、生まれてから死ぬまでのその営み(死ぬことも含めて)に付いてまでのありとあらゆる情報(遺伝情報といいます)を決定し、更にそれを後世にまで伝える役目を果たすものです。 もちろん、"遺伝子"と名のつく所以はそこにあります。
遺伝子の言葉の意味は、その情報を子孫に伝える"遺伝"という作用を起こす"因子"という意味です。 そして、その因子が、DNAで構成された染色体と呼ばれる組織なのです。
遺伝子は、生物ならばどのようなものでも持っていて、近縁種の生物同士は類似する部分が多く、遠い種ほど相違点は増えていきます。
そして遺伝子は、環境の変化や交雑(生殖)によって徐々に書き換えられ、多様化していきます。種の保存は、すなわち遺伝子の保存であるということができるのです。 そして、遺伝子はまた環境によって淘汰(劣るものを排除し、優良なものを残すこと)され、今のような生物種による生態系が出来上がっているのです。




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図1:遺伝子と言う言葉の意味



図2:遺伝子の性質 click to large
遺伝子は個体の身体の細胞の中にあり、個体に関するあらゆる情報を決定している。