DNAに書かれていること 

 DNAに何が書かれているのか。結論から先に言ってしまうと、そこに書かれているのはアミノ酸と言う物質の並びが延々と続いたものです。主語、述語のような複雑な文法はなく、ただ買い物メモのように、箇条書きでひたすら単語が書き連ねられているのです。つまり、DNAが働く、と言うことは、アミノ酸の集合体、蛋白質が作られることなのです。DNAに書かれた遺伝情報から蛋白質が作られることを、遺伝子が発現すると言います。
DNAの文章には単位があり、まず、塩基3つ一組をコドンと言い、これが単語にあたります。次に、文章(。や.で区切られた部分)にあたるのが、遺伝子(gene)と呼ばれる部分です。追加説明をしておくと、遺伝子と言う言葉の意味は、実は数ある遺伝情報の中の、一区切りのことを指す言葉なのです。DNA分子では、文章を区切る配列の間に挟まれた部分がひとつの遺伝子になります。そして、文章すべてを束ね挙げた本に当たるのが染色体です。
又、DNAの2本鎖の内の1本を意味を持つ鎖、センス(せんす=sense:意味の意)鎖。その反対の鎖をアンチセンス(アンチ=anti:反対の意)鎖といい、コドンも、意味を持つコドンに対し、アンチコドンといいます。




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