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RNAの登場
RNAは、正式名称をribonucliecacid(リボヌクレオチド)といい、構造的にはDNAに非常に似ていますが、デオキシリボースがリボースに、T(チミン)がU(ウラシル)に置き換わっているなどの違いがあります。
DNAともRNA同士でも相補的な鎖を作りますが、RNAの場合、DNAのように常に2本鎖の状態ではなく、1本鎖のままのものや、結合する部分としない部分を作り、特異な形状を取るものもあります。
また、DNAよりも分解しやすく、大抵は分子を安定させるための装飾品(蛋白質や他の構造体)が結合しています。また、DNAとの最大の違いは、情報の蓄積に限らず酵素のように触媒作用を起こし、またあるいは自分自身を切断したり、複製することもできるのです。
つまり、自分自身で自由に動き回ることができるのです。また、その働きに合わせてRNAには様々な種類があり、RNA単体で、また、他の蛋白質などと結合して様々な仕事をこなします。
RNAは、DNAの情報を伝えるmRNA(メッセンジャーRNA)、他の蛋白質などと結合して、蛋白質を合成する器官(リボソーム)となるrRNA(リボソームRNA)などのような、分子が大きい高分子RNAと、アミノ酸の運搬を行うtRNA(トランスファーRNA)などのような分子の小さい低分子RNAの二つに分かれ、低分子RNAの中には、ヌクレオチドのみの状態で細胞内の各器官への信号伝達に従事するものもあります。
量のバランスとしては、rRNAが約80%と圧倒的に多く、mRNAはほんの3%程度と意外に少ないです。
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