天皇の妻妾や女官などが住む宮中奥向きの殿舎のこと、あるいはそこに住む人々の総称です。七つの殿と五つの舎があり、身分によって与えられる殿舎が異なりました。
摂関体制下の後宮は、*外戚政治を維持する根本としての機能を果たし、自分の娘を中宮にしようとする貴族達が競って一流の教養を娘につけさせようとしたので、文化的雰囲気の濃い場となりました。
*有力な貴族が自分の娘を入内させ、天皇との皇子をもうけ、その皇子を次の天皇にして、母方の祖父が権力を握ること。
| 天皇の后妃 | |
| 皇后 | 天皇の正妻 |
| 中宮 | 皇后の次の位 |
| 女御 | にょうご。大臣家や宮家の娘がなる |
| 更衣 | こうい。納言家の娘がなる |
| その他 | |
| 御息所 | みやすどころ。女御、更衣を含み、それ以下の女官でも天皇の寵愛を受けた女性を指す |
| 御匣殿 | みくしげどの。神事を扱う内侍所(ないしどころ)の長官 |
| 内侍 | ないしのかみ。御装束を調達する役所の長官を指す |
| 女房 | 女官のうち後宮に部屋を持つ者 |