物の怪

人に取り憑いて苦しませ、病気を引き起こし、場合によっては殺してしまうと信じられていた死霊などをまとめて物の怪といいます。しかし、少しでも原因不明の異変があれば物の怪の仕業にしてしまう傾向が強かったようです。                                                  
                                                                                                                                                                             
生霊(いきすだま)

生きている人の体から抜け出て人に取り憑き災いを引き起こす魂のことをいいます。

加持祈祷(かじきとう)

物の怪を鎮めるために修験者(しゅげんしゃ)に頼んで調伏(ちょうぶく:護摩をたき霊などを退治する)してもらう密教の修法のことで、修験者は病人に取り憑いている物の怪を他の人に移してその正体を名乗らせたりして調伏していました。出産の時にも盛んに行われました。