はくちょう座

21時南中は9月10日で、正中高度は天頂付近です。天の川の中で大きな十字架の形に5つの星々が並び、北十字とも呼ばれる星座です。白鳥のしっぽに輝く、明るい1等星デネブが目印です。デネブにわし座アルタイル、こと座ベガを加えてできる大きな二等辺三角形を「夏の大三角」と言います。紀元前1200年ごろのフェニキアや紀元前300年ころのギリシャでは、鳥座として知られていました。トレミー48星座の一つです。η星の北に、X−1と呼ばれるX線源があり、不可視の伴星がブラックホールと言われています。

星座物語

スパルタの王妃レダはたいへんな美女でした。ある日、レダが水浴びをしている姿を見た大神ゼウスは、一目で恋に落ち、白鳥に姿を変えて彼女のそばへ舞い降りました。そんなこととは知らず、レダは美しい白鳥を見て思わず抱き寄せましたから、ゼウスは簡単に思いを遂げることができました。やがてレダは二つの卵を産み、一つの卵からは、双子の英雄カストルとポルックスが産まれました。もう一つの卵からは、絶世の美女ヘレネとクリュタイムネストラが生まれました。ヘレネは、有名なトロイア戦争の原因となった美女です。