ほ座

２１時南中は３月２６日で、正中高度は地平線付近です。元アルゴ船座の一部で、少しくずれた巨大な六角形の星座です。フランスのラカイユがアルゴ船座を４星座に分割したうちの、帆の部分が独立して星座となったものです。星々の並びからは、帆をいっぱいに張った姿が想像されますが、星座絵では帆はたたまれた姿になっています。南半球では４月初めの夜９時ごろ頭上高く輝いて見えます。ほ座の天の川の中には、たくさんの散開星団や二重星が埋もれていて、双眼鏡を向けるととても美しい領域です。

星座物語

イアソンは、コルキス王に黄金の羊の毛皮をくれるように頼みました。コルキス王は承知したものの、交換条件として難題を幾つも出してきました。ところが死の女神ヘカテの女神官であり、自らも魔法を操る王の娘メデイアがイアソンに一目惚れし、魔法を使ってイアソンを助け、首尾よく全てのことをやってのけました。王はとうとうアルゴ号を焼き払って、乗り組んでいる勇士たちを殺そうとしました。しかし、それを察知した王女はイアソンを案内し、協力して黄金の羊の毛皮を盗むと、無事ギリシャへと帰ってきたのです。