21時南中は11月17日で、ちょうこくしつ座の南に位置した星座なので、星座の主要部が地平線すれすれに見えます。星座南部のごく一部は、地平線下で見えません。肉眼星数は48個あるものの、大気に減光されるため、2.4等のα星もかろうじて見えるにすぎません。アラビア人は、ここにエリダヌス川の川岸につながれたボートの姿を見ていたと言います。1603年にドイツの天文学者バイエルが発表した、新興星座の一つです。鳳凰は、別名、不死鳥(フェニックス)あるいは火の鳥とも呼ばれる伝説の鳥です。
伝説の不死鳥はアラビア砂漠に住み、姿は鷲に似て、翼は金、赤、青、紫に輝く羽に飾られた、この世のものとは思えない美しい鳥だと言います。不滅の象徴である太陽を表していたところから火の鳥とも呼ばれ、樫の木やしゅろの木の頂に巣を作り、匂いの良いゴムの木や乳香などを好んだそうです。不死鳥は、太陽神の都であるエジプトのヘリオポリスに500年に一回現れたと言います。死の時が訪れると、自ら火に飛び込んで命を終わりますが、次の瞬間、灰の中からよみがえり、空高く舞い上がると言われています。