こと座

21時南中は8月14日で、正中高度は天頂付近です。全天で5番目に明るい1等星ベガを持つ、小さな星座です。わし座アルタイル、はくちょう座デネブと「夏の大三角」をつくります。紀元前1200年ごろのフェニキアではすでに誕生していて、トレミー48星座の一つです。こと座は、古代の楽器、竪琴の姿を表わしています。ベガは、夏の夜空では最も明るく輝いています。そのため昔から人々に親しまれ、たくさんの名前が付けられてきました。アラビアでは、ζ星とε星でできるV字形を急降下するワシの姿に見立てました。

星座物語

竪琴の名人オルフェウスは妻エウリディケをとても愛していましたが、事故で妻を亡くしてしまいました。オルフェウスは彼女をとり戻そうと、死者の国へ旅立ちました。オルフェウスが竪琴を持ち歌いながら進むと、地獄の番犬ケルベロスも、三途の川の渡し守カロンも黙って通してくれました。冥界の王ハデスも生まれて初めて涙を流しました。そして、冥界を出るまで後ろを振り返らなければ、妻を返そうと約束してくれたのです。しかし、遠くに地上の光が見えたとき、オルフェウスは嬉しさのあまり振り返ってしまいました。