くじら座

21時南中は11月28日で、正中高度は50°です。アンドロメダ座の南に横たわる、全天で4番目に大きな星座です。大きなわりに明るい星が少ないので星座の形はつかみにくいです。最輝星は2.0等のβ星デネブ・カイトスです。バビロニア時代には、守り神の星座と呼ばれていましたが、ギリシャに伝わってくじら座となりました。トレミー48星座の一つです。怪物の名前ティアマトは、紀元前2300年ごろのメソポタミア地方では、海の女神の名前でした。くじらの心臓のところに光っているミラは、有名な変光星です。

星座物語

エチオピアに送り込まれた化けくじらティアマトを鎮めるには、王女アンドロメダが生け贄になるしかありません。やがて海が大きくうねり、ティアマトが姿を現しました。その体は島ほどもあろうかというほど大きく、鋭く長い爪の生えた2本の前足を持ち、口は大きく裂けていました。ティアマトが王女をひと飲みにしようとしたとき、英雄ペルセウスが空から舞い降りてきて、見ただけで全てを石にしてしまう魔力を持つ魔女メデューサの首を突きつけました。化けくじらは、たちまち石に変わると、海の底深く沈んでしまいました。