21時南中は10月7日で、正中高度は45°です。ペガスス座の南に位置し、4個の4等星が作る逆さまのY字形が目印です。大きいわりに明るい星が少なく、探しにくい星座です。シュメール時代に作られた最も古い星座の一つで、バビロニア人たちは水瓶から水を流している男性の姿を見ていました。みずがめ座の周りには、水に関係した星座たちが位置しています。これは太陽がこの辺りを通過するころ、メソポタミア地方が雨期だったためと考えられています。トレミー48星座の一つで、黄道12星座の11番目でもあります。
トロイの王子ガニメーデスは、体が金色に輝く美少年でしたから、神々の酒の酌をさせるものを探していたゼウスの目にとまり、オリンポスの国にさらわれてしまいました。息子がいなくなって嘆き悲しむ両親の姿を見て、ゼウスは気の毒に思いました。国王の夢枕に立つと、おまえの息子はオリンポスにある神々の宮殿で暮らしている、嘆くのはやめて空を見よと告げました。国王が夜空を見上げると、懐かしい息子の姿をした、みずがめ座が輝いていたのです。両親が悲しみをいやせるように、彼を星空に映したと言われています。