おとめ座

21時南中は5月23日で、正中高度は50°です。目印は1等星スピカです。スピカは、3個しかない春の1等星の中で最も南に位置する青白色の星です。うしかい座アルクトゥルス、しし座デネボラとともに「春の大三角」を描きます。紀元前3200年ごろ、麦の穂の星座として登場しており、のちに女神が麦の穂を持つ姿に変わりました。トレミー48星座の一つで、黄道12星座の6番目でもあります。巨大な望遠鏡で見ると、無数の銀河がひそむ、全天で2番目に大きな星座です。現在は、おとめ座に秋分点があります。

農業の女神デーメーテールの娘ペルセフォネーを恋した冥界の王ハデスは、彼女を冥界へと連れて行ってしまいました。農業の女神が悲しみに心を閉ざしたため、世界の草花は枯れ、木々は実を付けなくなってしまいました。困ったゼウスは、ペルセフォネーを返すよう説得しました。ハデスは承知したものの、冥界から出られなくなる掟のざくろの実を4粒食べてしまったペルセフォネーは、1年のうちの4ヶ月を冥界で暮らさなくてはならなくなりました。農業の女神が娘と離れて暮らす4ヶ月の間、地上は冬を迎えるのだそうです。