らしんばん座

21時南中は3月16日で、正中高度は20°です。おおいぬ座の南東、うみへび座の南に位置し、日本では地平線高く昇ることのない星座です。真南の空に輝くころ最も空高くなりますから探してみましょう。1763年に天文学者ラカイユが、ギリシャ時代から伝わるトレミー48星座の中で最も大きなアルゴ船座を4分割して、新たに作った星座です。4星座の中では最も小さく暗い星座で、最初この領域は帆柱座と呼ばれましたが、のちにラカイユ自身がらしんばん座と改名しました。微光星の多い天の川の中に位置しています。

星座物語

イアソンはヘルクレス、カストル、ポルックスらギリシャの英雄50人と、アルゴ号と名付けた船で、意気揚々とコルキスへ向かって船出していきました。舳先には、ドードーネの森の人語を解する樫の大木が据え付けられました。しかし、コルキスへの旅は険しいものでした。大嵐にあったり、飲料水を取りに行って泉の妖精に捕まったり、ハーピイという鳥の化けものと戦ったりしました。2枚の岩が合わさって船を砕いてしまう、ぶつかり岩をやっとのことで通り抜けたときには、船尾飾りを岩にはさまれて置いてきてしまいました。