やぎ座

21時南中は9月15日で、正中高度は35°です。いて座の東、3等以下の星で逆三角形を作る大きな星座です。フォーマルハウトと南斗六星のはぼ中間にあります。明るい星はありませんが、星の並びはすぐに判ります。シュメール時代に作られた、古い星座の一つです。紀元前1150年ごろ、カッシート人たち(古代バビロニア帝国を滅ぼした人々)が造った石碑には、現在のように、上半身が山羊、下半身が魚の姿をしたやぎ座の姿が見られます。トレミー48星座の一つであり、黄道12星座の10番目でもあります。

ある日のこと、神々がナイル川のほとりで宴会を開いていました。太陽と音楽の神アポロンが竪琴を奏で、音楽の女神ミューズが踊りを踊り、宴会が盛り上がったころ、怪物テュフォンが姿を現しました。大神ゼウスは鳥となって大空に舞い上がり、アポロンはナイル川に飛び込んで魚になって逃げました。一番慌てた羊飼いの神パーンは、魚に変身して逃げようとしたのですが、下半身は魚になったものの、上半分が山羊という変な姿になってしまいました。あまりに面白い格好だったので、神々はその姿を星座にしました。