第四章"ケンタウル祭" |
勾配 まるで鼠のよう きれいに飾られた 厚い硝子の盤に載って ゆっくり循ったり 銅の人馬 円い黒い星座早見 楕円形 小さな望遠鏡 獣や蛇や魚や瓶 蝎だの勇士だの 俄かに 澄みきって 楢の枝 折のついた着物 ケンタウルス、露をふらせ。 幾本も幾本も 帽子をぬいで 擦りながら お辞儀 雑貨店 燈火 遁げるように ぴょんぴょん跳んでいた |
こうばい まるでねずみのよう きれいにかざられた あついがらすのばんにのって ゆっくりめぐったり どうのじんば まるいくろいせいざはやみ だえんけい ちいさなぼうえんきょう けものやへびやさかなやびん さそりだのゆうしだの にわかに すみきって ならのえだ おりのついたきもの ケンタウルス、つゆをふらせ。 いくほんもいくほんも ぼうしをぬいで こすりながら おじぎ ざっかてん あかり(とうか) にげるように ぴょんぴょんとんでいた |