| ブローカー中枢の使い分け
ここでは、臨界期に英語環境にいた人、もしくは習慣的に英語に触れていた人で、現在英語、日本語ともに流暢に話すことができる人をバイリンガルと呼ぶことにします。それではバイリンガルの頭の中はどのようになっているのでしょうか。
バイリンガルが英語をしゃべるとき、そうでないひとと、ブローカー中枢に違いが見られます。というのは、バイリンガルの人は母国語と外国語でそれぞれブローカー中枢の別々の部分を使い分けているのです。それに対して、そうでない人は同じ部分を使って話しているのです。そのために日本人の多くは英語をしゃべるときに混乱してしまうのです。文法、発音、口の動きなど、全く違う2つの言語を同じところを使って話しているのですから、無理もありません。極端な話、英語を日本語として理解してしまっているのです。
結果、カタカナ発音や、日本文を頭の中で構成してから英語に訳して口から発するという時間のかかる行程を経てからでないと英語が口にできない、と言うことになるのです。一方、バイリンガルはいつでも、英語と日本語のスイッチを自由自在に切り替えることができるのです。
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