そうです。海底トンネルを造るときに、もっとも恐れるのは湧水(水がわきだすこと)です。上に無限の海という水源があるので、もし水が湧き出ても自然には止まってくれません。そこで、その対策として活躍したのが「地盤注入」というものです。皆さんもわかっていらっしゃるかと思いますが、湧水は岩盤に割れ目ができてしまうと、簡単に起こります。なのでその対策というのは、岩盤の割れ目を塞ぐことが目的です。つまり、「地盤注入」は割れ目を塞いで湧水を止めるという方法のことです。
このことから、海底トンネルを造るには、掘る前に地盤注入を必ずおこなう必要があるということがわかります。
これが、「地盤注入」の様子です |
選択肢にも同じようなことがありましたが、掘り終わった後に岩盤が崩れないようにすることも必要でした。トンネルというものは、地質が非常によくない限りは放っておくと岩盤がゆるんで潰れてしまいます。その対策というのが「吹付コンクリート」というものです。これは、トンネルの壁に直接吹き付けて、岩盤を固める方法です。
このことから、青函トンネルでは「地盤注入→機械・ダイナマイトによる堀削→吹付コンクリート」というような流れで、掘り進んでいったのがわかりますね。
これが、「吹付コンクリート」の様子です |
また、最後に土砂についてですが掘る時にそのような配慮はされていません。ですがトンネル内に蔓延した土砂の粉末で空気が汚くなり、温度、湿度ともにかなりのものになります。なので空気の汚れを取り除くために、大型の送風機を使って中に新鮮な空気を送り込んでいたそうです。ですが、いくら空気を送っても全てを取り除く事は難しく、作業していた方の話によると、人の目には良くないものだとおっしゃっていました。
地質が様々な地盤。いったいどのようにして正確に調査したのか?
|
|