青函トンネルには先ほどの例にあった換気・排煙設備、消火設備の他に、排水設備、斜坑揚重設備、定点設備、地震検知設備の4つをあわせた計6つの安全設備があります。
それらを簡単に紹介いたしますと、排水設備は一番の目的として異常出水を起こさないために設置されています。異常出水とは、排水設備の能力を超えた量の水が土砂と一緒に流れ込むことです。これは、作業に多大な影響を与えるので一番警戒されていました。青函トンネルでは計4回の異常出水があり、どれもたくさんの時間と費用がかかりました。
換気・排煙設備、消火設備、地震検知設備については、皆さんもわかっていらっしゃると思いますが、その言葉の通りです。
斜坑揚重設備というのは、修理や点検時のときのためにある設備です。青函トンネルは海底にあるので、何かあるときは荷物を運ばなければなりません。ですから、その時に運ぶために使用する設備。それが斜坑揚重設備というものです。
最後に、定点設備というのは火災の時のためにある設備です。もし列車の一部から火事が起きて、動くことができなくなったら、すごく危険な状態になります。その危険な状態を回避するためにあるものが「定点」と呼ばれるものです。定点とは火事になった列車を止めるための場所、言いかえれば本坑から列車を外して、その列車を置くための場所みたいなものです。いわば、これは避難を迅速に行うためにあるといっても構いません。
この6つが代表的な安全設備です。皆さんもおわかりだと思いますが、海底トンネル内での事故というのはすごく危険です。そうならないために、様々な工夫がされていることがわかりますね。。
新幹線は通れるようになってるのかな? |
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